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走攻守でハッスルプレーを連発! DeNAの“闘将”オースティンが上昇気配のチームを鼓舞

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タイラー・オースティン

 来日2年目のタイラー・オースティンが、持ち前の破壊力のみならず、ハッスルプレーも連発。交流戦に入り上昇気配のチームを支えている。

 2日のソフトバンク戦では3回、2アウト1-2塁のチャンスで打席に入ると、「ランナーがいたので、なんとか還すつもりで打席に入っていました。良いところに飛んでくれて結果に繋がり嬉しいです」と振り返る一打は、詰まりながらもライト前に運ぶ先制打。結果的に1-1のドローとなっただけに、貴重なタイムリーとなった。

 コロナウイルスの影響で、チームに合流したのは4月13日。キャンプ、オープン戦はもちろん、ファームでの試合も経ず一軍のゲームに出場したが、なかなか本来の力は発揮できず、4月24日には打率.229まで落ち込んだ。しかし、打数も30を超えた頃からコンタクト率も増し、スイングは鋭さを取り戻すと一気に上昇気流に乗ってきた。

 5月18日には、得点圏打率の低さと出塁率の高さを鑑みて、昨年怪我以外では4番を張っていた佐野恵太が3番へ繰り上がり、オースティンが4番に入るラインナップになると、更に調子は上向きに。4番での打率は.349と高く、OPSは1.021と驚異の数字。昨シーズン佐野がケガでチームを離れた13試合でも、4番で打率.319と結果を残したことから見ても、フィットしていると言える。グイグイ押してくるパ・リーグのピッチャーには持ち前のパワーで対応し、交流戦では.打率.367、2ホームラン、OPS1.075と、好調なチームの原動力となっている。

 チームへの貢献はバットだけではなく、守備ではフェンス激突も恐れずにフライをキャッチしに行き、ダイビングキャッチも度々敢行。走塁でも次の塁を果敢に狙う姿勢は、チームにファイティングスピリッツを植え付けている。象徴的なプレーは、1日のソフトバンク戦。三遊間にゴロを転がすと、ヘルメットを飛ばす激走を見せ、名手で知られるショート・今宮健太から内野安打を奪った後、意味深な屈伸を挟んで2塁に走る。驚異の強肩を誇る“甲斐キャノン”を掻い潜る激走は、来日初となる盗塁をマークした。

 1年目の最終成績は65試合でホームランは20本と、143試合なら50本に届くかというハイペースで、元メジャーリーグのプロスペクトの実力を見せつけたオースティン。ラミレス前監督も惚れ込んだ逸材は、日本野球にインパクトを残し続ける。

 写真・取材・文 /  萩原孝弘

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