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葛飾区の河川敷から男性の腐乱死体発見、釣り人に目撃されながら堂々と遺体を投げ捨てた犯人の正体は【未解決事件ファイル】

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画像はイメージです

 2012年10月25日、東京都葛飾区堀切4丁目の荒川河川敷で男性の腐乱遺体が発見された。遺体は5、6枚のポリ袋の中に入れられており、腹部には複数の刺し傷も。一体この男性に何が起きたのか。

 第一発見者は河川敷で釣りをしていた男性。ポリ袋を発見し、よく見たところ「人の遺体ではないか」と感じたという。すぐに男性は110番通報し、駆け付けた警察官がポリ袋の中から腐乱した遺体を発見。遺体には刺し傷が見つかったほか、手足にはひもが巻かれていた。

 警察によるDNA鑑定の結果、遺体の身元は東京都足立区に住む当時62歳の男性Aさんであることが判明。Aさんの息子によると、Aさんは事件の10年ほど前から足立区の団地で一人暮らしをしていたという。しかし、2011年9月以降行方が分からなくなっていた。12年1月にはAさんの家族から警察に届けが出されていたが、それ以降も遺体発見まで行方はつかめなかったという。また、司法解剖の結果、死因は腹部を刺されたことによる失血死の可能性が高いことが判明した。

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 一体Aさんの身に何が起きたのか。2011年9月以降、Aさんの部屋の郵便受けに新聞がたまっているのを家族が発見し、Aさんの姿が見当たらないことに気づいたそうだ。その時、部屋に入ったAさんの親族によると、玄関は施錠されたままで、室内に争った形跡も見られなかったという。以前は左官職人として働いていたというAさんだが、失踪当時は無職だった。家族によると、特にトラブルに巻き込まれていた様子は確認できなかったとそうだ。

 犯人につながる手掛かりは乏しく、捜査は難航を極めた。ようやく事件が動いたのは遺体発見から1年4カ月後のことだった。Aさんの遺体らしきものが河川敷に投げ込まれるのを見た釣り人が現れたのだ。時期は遺体発見の1週間前である10月18日午前0時頃、場所は現場からおよそ5キロ上流の西新井橋だという。現場は河川敷を挟み住宅が密集するエリア。近くには駅のほか、学校やお店も多い。深夜とはいえ、釣り人も含めれば完全に人目を避けるのは難しいエリアだ。なぜ犯人はここで遺体を遺棄したのだろうか。大胆不敵か、それとも軽率な犯人だったのか。

 警察は目撃証言を参考に捜査を続けたが、結局犯人につながる手掛かりは得られなかった。2021年4月現在も事件は未解決のままである。

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