きっかけとなったのは、漫画家の「ためこう」が手掛ける人気漫画『ジェンダーレス男子に愛されています。』がドラマ化されるというニュース。女優の吉川愛と俳優の板垣李光人のW主演作で、4月から『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』のタイトルで、読売テレビ・日本テレビ系で放送される。
このニュースに、原作ファンからは喜びの声が集まっている一方で、一部ツイッターユーザーからは「ジェンダーレスなのに男子って矛盾してる」「ジェンダーレスって言ってるのに性別を押し付けてる」「ジェンダーレスに愛されてますでいいじゃん」といった苦言が聞かれている。
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そもそも、“ジェンダーレス男子”というワードは、2010年代後半からメディアで見られるようになったタレントのりゅうちぇるや、モデルのこんどうようぢ、モデルで俳優のゆうたろうらの台頭によって生まれた言葉。美容やファッションにもこだわりが強く、見た目も中性的なことから従来の“男子”と区別するためのワードだった。
しかし、性自認はあくまで男性で、恋愛対象も異性であることが多く、『ジェンダーレス男子に愛されています。』でも、ジェンダーレス“男子”と、主人公“女子”との恋愛が描かれている。
そのため、今回集まった苦言に対し、ネット上からは「性別と、美容とか可愛いもの好きとかの趣味は別だからなんの矛盾でもない」「単なるワードなのに反応しすぎでは?」「男の子が性別超えたファッションを楽しんでるってだけの意味でしょ」という困惑も集まる事態に。その結果、2日にツイッター上で「ジェンダーレス男子」がトレンド入りすることになった。
“ジェンダーレス男子”自体は以前からあるワードではあるものの、ジェンダー意識が進む中、違和感のあるワードであると多くの人が意識するように。それが今回の議論につながってしまったのかもしれない。