アメリカ・ニュージャージー州の駐車場で、雪で車が立ち往生し、自力で抜け出そうとエンジンをふかしたところ車が炎上、中にいたドライバーの男性が焼死したと海外ニュースサイト『New York Post』『PennLive』などが2月4日までに報じた。
記事によると、2月3日午前9時頃、62歳男性の運転する車が、車止めを乗り越えて、雪の吹きだまりにはまってしまったという。駐車場にいた人が通報。すぐに警察官が駆け付け、男性に「抜け出すにはけん引車が必要。けん引車を呼んだから、アクセルを踏まないように」と伝えた。
しかし男性は警察官の忠告を無視、自力で抜け出そうとエンジンをふかして、前後左右に車を動かし続けた。直後、爆発音がして車底部から火が上がり、車全体が炎に包まれたそうだ。ドアはロックがかかって開かず、警察官らは前方のドアを破壊して車内に侵入を試みたが、前方は激しく燃えており、男性に近づけなかったという。
消防隊が駆け付け、火は消し止められたが、男性の死亡が確認された。火災発生の詳しい原因は現在も調査中だそうだ。事故の発生した地域は、数日前から寒波の襲来で大雪となり、飛行機やバスなどの公共交通機関は相次いで止まり、学校も休校となっていた。雪によるスリップ事故なども多数報告されていたという。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「人の話を聞かないからこうなる。中高年にありがち」「警察に逆らうと面倒。素直に従っておけ」「まさかの逃亡者だったとか」「レッカー費を払いたくなかったのだろう」「レッカー費をケチった結果、死ぬはめに」「車止めが燃料ラインに当たって、ガソリンが漏れ出したかな?」「大雪警報が出ていた。こんな日に外出するとは」など様々な声が上がった。
>>子供たちの雪遊びが大惨事に雪玉を当てられた男が取ったあり得ない行動に怒りの声も<<
大雪による死亡事故は、毎年日本でも発生している。直近では、約1カ月前に石川県で発生した男性の死亡事故が記憶に新しい。
2021年1月10日午後、石川県内の駐車場で、停車中の車の中から意識不明の男性が見つかり、のちに一酸化炭素中毒で死亡が確認されたと『毎日新聞』『京都新聞』などが1月12日までに報じた。
記事によると、石川県内灘町の飲食店駐車場で、町内に住む60代の男性が、車内の運転席で倒れているのを近所の人が発見し、消防隊に通報。消防隊が駆け付けると、男性の意識はなく、すぐに病院に搬送されたという。その後男性は死亡が確認された。
警察の調べによると、男性が発見された当時、車には雪が覆うように積もっていたという。この雪がマフラーの排気口をふさいで、車内に排ガスが充満、男性は一酸化炭素中毒になったと警察はみている。
雪は軽くて軟らかく、害はなさそうだが、油断は禁物だ。特に大雪の中、車を運転する場合は、細心の注意を払う必要がありそうだ。
記事内の引用について
New Jersey man dies after SUV stuck in snowbank is engulfed in flames(『New York Post)より
https://nypost.com/2021/02/04/nj-man-dies-after-suv-stuck-in-snowbank-is-engulfed-in-flames/
N.J. man dies in car fire after revving engine trying to get out of snowbank(PennLive)より
https://www.pennlive.com/news/2021/02/nj-man-dies-in-car-fire-after-revving-engine-trying-to-get-out-of-snowbank.html
石川で車内男性意識不明、一酸化炭素中毒か(京都新聞)より
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/464721
北陸大雪 内灘で男性1人死亡 スーパーなど一部品薄に /石川(毎日新聞)より
https://mainichi.jp/articles/20210112/ddl/k17/040/148000c