女は26日午前6時頃、就寝中だった36歳の夫に対し、購入したボーガンの矢を頭に向けて放つ。命中せず夫が起きると、今度は包丁を持ち出し、首を切りつけた。その後、女は警察に自ら通報し、駆けつけた警察官に殺人未遂の現行犯で逮捕される。刺された夫は病院に搬送されたが、命に別条はないとのことだ。
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この夫婦には2人の子供がいて、4人で暮らしていた。両者とも無職だということを考えると、生活に困窮していたものと思われる。ボーガンは「クロスボウ」とも呼ばれる洋弓銃で、その威力はかなり強い。それにもかかわらず、銃刀法違反の対象にはなっておらず、競技に参加するなど正当な理由なく所持している場合は軽犯罪法違反となる。しかし、実際のところ、今回のように隠して所持する人間は多く、野放しと言っても過言ではない状況だ。
ボーガンを使った事件は、今年6月、同県宝塚市に住む23歳の男が、同居していた家族に対し、次々にボーガンから矢を放ち、祖母・弟・母親を殺害する事件が発生。この男はインターネットでボーガンを購入し隠し持ち、犯行に及んでいた。
この事件を受けた兵庫県は6月、青少年愛護条例の「有害玩具類」にボーガン(クロスボウ)を緊急指定。さらに今月、ボーガンの所持を年令問わず指定し、所有者に住所と氏名の届け出を義務付ける条例の骨子案をまとめ、9月中の成立を目指す方針を固めていた。また、菅義偉官房長官も、今後の規制を検討していく旨の発言を行っており、規制が進められる真っ最中だった。
今回の事件は、矢が外れたため大事に至らなかったが、命中していれば死んでいた可能性が高い。これ以上、ボーガンを放置することは、かなり危険という声が多く上がっている。