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高校球児たちが阿鼻叫喚…夏の甲子園中止による卒業後の進路問題

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提供:週刊実話

 第102回全国高校野球選手権大会、いわゆる夏の甲子園の中止が5月20日、正式に決定した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、49代表をそろえることも、移動、宿泊を伴う全国大会の開催も難しく、苦渋の決断となった。

「夏の甲子園大会中止は、米騒動の1918年、戦争悪化の41年に続いて79年ぶり三度目です。これで春のセンバツ大会に続いての中止となり、特に3年生は泣いても泣き切れないでしょう」(スポーツ紙記者)

 代表校を決める予選大会の運営者、つまり各都道府県の高野連組織は「せめて、県大会だけでも」と、甲子園本大会と切り離す分離案を検討していたが…。

「コロナ禍の緊急案でしたが、もし分離案が採用されたとしても、問題がすべて解決というわけではありません。球児たちの“進路問題”です。都道府県で優勝校を決めるだけの大会が行われたとしても、無観客試合は避けられません。特例として、プロ野球のスカウトを入れることは考えにくい。希望大学に『一般入試』で入学しようとする球児も増えそうですね」(同・記者)

 甲子園大会、予選大会のスタンドにプロ野球スカウトがいるのは、よく知られている。しかし、視察はプロ野球だけではない。社会人野球、大学野球部の関係者もいて、「これから伸びる逸材」、「プロの指名に掛かるかどうかのボーダーライン上にいる球児」を探し、「セレクション(スポーツ推薦テスト)を受けないか?」と勧誘していた。

「20歳前後で急成長する球児も少なくありません。プロは無理でも、大学で高度な野球を学び、将来は指導者に…という夢を持つ高校球児も大勢います。プロ野球が“選ばれた天才”だけが進む世界だとすれば、社会人、大学は“達成可能な目標”とも言えます。セクレションの勧誘を受けたことで野球を続けることを決めた高校球児もいれば、後にプロ野球選手の夢をかなえた者もいます」(アマチュア野球担当記者)

 無観客試合でのスカウト活動が禁止となれば、影響を受けるのはプロ野球チームだけではないようだ。

「調査不足ということで、プロ野球のドラフト指名数は例年よりも少なくなるでしょう。本来、下位指名でプロに進む逸材が大学、社会人に流れ込み、レベルアップにつながると前向きにみる意見もありますが…」(ベテラン記者)

 夏の甲子園大会は地域振興の要素もあるが、高校球児たちの進路を決めるための場でもある。大半の球児は高校で競技者人生を終えるとはいえ、このままでは浮かばれない。

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