監督はローゼンメイデンなどで有名な松尾衡。脚本は『機動戦士ガンダム00』のシリーズ構成、脚本を手がけた黒田洋介。ストーリーは主人公ハルが偶然手に入れたキット“ビギニングガンダム”と共にガンダムビルダーとしてライバル達とガンプラバトルをくり広げるいうもの。全3部構成の予定だ。
自作のプラモデルをシュミレーター上で戦わせるという設定は、往年のコミックボンボンファンなら『プラモ狂四郎』や『超戦士ガンダム野郎』を思いだすのではなかろうか。両作共にオリジナルキットが発売されている事も今回の作品に近いものを感じる。特にガンダム野郎は当時はリアル系のガンプラよりヒットしていたSD系のガンプラ“BB戦士”とのコラボで発売されたオリジナルキットがヒットして、後にBB戦士本筋の商品展開であるSD戦国伝に影響を与えたりもしている。SDスピリット指数とかガンキラーや千生将軍などの独自の用語やオリジナルキットをまだ鮮明の覚えてるいる人も多いのではないだろうか。
80年代末から90年代初頭の、ガンダムシリーズが地上波アニメを放送していない期間は、BB戦士などのSDシリーズが支えて子供の新規ファンを増やしてきた。それが後の平成ガンダムのヒットなどにも影響を与えている。今回の『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』も子供の新規ファンを増やし、後に来るであろう地上波アニメ放送に向けての布石だろうか? 現在OVAでシリーズ展開中の『機動戦士ガンダムUC』や9月に劇場公開予定の『動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』はどちらかというと既存のファン向け。最近、ガンダムシリーズ全体の玩具収入の減少が囁かれているが、本作はその救世主になるだろうか? 登場キャラクターのオリジナルガンプラもキット化の予定があるそうなので、ストーリーのみらならず今後の商品展開にも注目だ。(斎藤雅道)