レースはサイキョウワールドがハナを切り、好発を決めた1番人気のトーホウドルチェが2番手。これをマークするように、ランザローテは外めの3番手を進んだ。迎えた直線はドルチェとのマッチレース。抜きつ抜かれつの叩き合いをアタマ差制し、ゴールに飛び込んだ。
「もともと素質は感じていた馬。ケガでなかなか順調にくることができなかったけど、これからまだまだ良くなる可能性を秘めていますよ。今日は勝てて良かった」と武豊騎手は6歳にして重賞ウイナーの仲間入りを果たした愛馬をたたえた。
一方、池江寿調教師は「追い切りの動きはもうひとつだったが、土曜にビシッとやったのが良かったのかな」と笑顔で勝因を分析。「この後は、佐賀のサマーチャンピオンを使って、秋はJBC(スプリント)を目標にしたい」と抱負を語った。
そのJBCを昨年に制しているバンブーエール(3着)をこの日、下したのは陣営にとっても、大きな自信となったに違いない。混とんとするダート短距離界から新たな伏兵が誕生した。