各都道府県の代表がしのぎを削り合うということで、“ご当地対抗戦”の一面も持つこの大会。夏の甲子園は今年で記念すべき100回目(第4回は米騒動、第27回は日中戦争激化のため本大会中止)を迎えたのだが、これまでの各都道府県の優勝回数は一体どのようなものになっているのだろうか。優勝経験の無い地域も含めて、以下に記していきたい。
夏の高校野球史上、1度も優勝校が出ていない地域は19県で、優勝1回を記録しているのが静岡・山口・岐阜・長野・徳島・埼玉・沖縄・三重・大分の9県。東北6県が春夏通じて1度も優勝旗を持ち帰れていないことは広く知られているが、北陸4県もまた春の福井(敦賀気比)の1度のみで夏に限れば優勝を果たしていない。
優勝2回を記録した地域は高知・北海道・香川・栃木・茨城・群馬・奈良・佐賀の1道7県で、3回は千葉1県のみ。北海道(駒大苫小牧)・香川(高松商)・栃木(作新学院)・奈良(天理)に関しては、それぞれ同一校が優勝を果たしている。
優勝4回を記録したのは京都・福岡で、その後は優勝6回の愛媛、優勝7回の和歌山・広島・東京・兵庫・神奈川と続いていく。また、この1都1府6県の内、兵庫のみ全て異なる高校が大会を制している。
優勝回数8回となっているのが、歴代最多7回の優勝を誇る中京大中京(旧中京商)を擁する愛知県。ちなみに、残る1回は1917年の愛知一中(現旭丘)によって記録されたものだ。
そして、優勝回数12回でダントツのトップに立つのが大阪府。古くはPL学園(優勝4回)がその名を馳せたが、現在も大阪桐蔭(優勝4回)が隆盛を極めており、この数字にもまだまだ伸びしろがありそうだ。
以上が、各都道府県の優勝回数である。既に夢破れた地域も少なくないが、98校目となる今年の優勝校は、果たしてどの地域から誕生することになるのだろうか。
文 / 柴田雅人