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桜花賞(JpnI、阪神芝1600メートル、12日)急上昇ダノンベルベールが打倒ブエナに意欲

 強大な壁を打ち倒すため、やるべきことはすべてやった。牝馬クラシックの第1弾「第69回桜花賞」(GI、芝1600メートル、12日)。今年は2歳女王ブエナビスタで断然ムードだが、それに待ったをかけるとすればやはり東のナンバーワン・ダノンベルベールだろう。昨暮れ以来、2度目の栗東留学で仕上げは万全。阪神JF(2着)は完膚なきまでに敗れたが、その後のパワーアップが著しいだけに、逆転の目は残されている。

 勝負はゲタを履くまで分からないとは使い古された言い回しだが、人の勝負以上に競馬の世界では番狂わせがたびたび起きる。桜花賞はなおさらだ。成長期に加え、フケ(発情)など、この時期の牝馬は体調管理がとにかく難しい。現実に、力通りに決まらないケースが過去に何度もあった。
 「1頭強いのがいるけど、何が起こるか分からないのが競馬。ベストを尽くしていればチャンスがめぐってくるかもしれない」
 希望を捨てず、国枝調教師もダノンベルベールを鍛え上げてきた。
 昨暮れ、阪神JFで女王ブエナビスタと初対決。2着で格好はつけたものの、ブエナには決定的ともいえる差をつけられた。女王は前哨戦のチューリップ賞も完勝。付け入るスキはまったくなさそうだが、「ベルベールを毎日見ていると、今ならひょっとして…と夢を見させてくれる」。それほど充実しているという。
 「馬体の張りやカイバ食いなど1週間じっくり見てきたけど、グングン良くなっている。不安はまったく見当たらない」

 昨暮れに続く2度目の「栗東留学」。前回は環境の変化に順応するまで時間がかかったというが、学習能力の高さも走る馬の大切な条件。「今回は慣れるのが早かった。落ち着きがあって、本当に気配はいい」とうなずいた。
 1日に栗東坂路で行われた1週前追い切りも抜群の瞬発力だった。800メートル51秒7、ラスト1F13秒0。この時期の牝馬としては格段の速さだ。「何より3歳牝馬とは思えないほど、しっかり調教できているのがいい。普通なら体調の変化を考慮して加減してしまうものなんだけどね」
 ブエナビスタの松田博調教師は言った。「うちの馬はもうこのままでいい。普通でいいんだ」と。チューリップ賞の強さなら確かにそれもうなずけたが、今のベルベールの勢いを見ると油断は禁物と警鐘を鳴らしたくなる。
 「昨年、秋華賞で関東馬ブラックエンブレムが栗東滞在で結果を出した。特に阪神競馬場の関東馬房は騒がしい場所だから、関西馬と同じ馬房を使える栗東滞在はより効果が大きい。とにかく悔いは残したくなかった」
 守りに入らず、攻め抜いた。追う者の強みを最大限生かした仕上げが、乱れ桜を演出するか。

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