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フォルクスワーゲン排ガス不正問題その後 いまこそ国産ディ−ゼル車は買いだ!(2)

 現在、日本のクリーンディーゼル市場をけん引しているのはマツダだ。'12年に『SKYACTIVエンジン』という燃焼効率に優れたクリーンディーゼルを搭載した『CX-5』を発売し、一気に市場を拡大した。その年の『日本カー・オブ・ザ・イヤー』を受賞し、販売開始から9カ月で月間販売計画の3年分を上回る3万7000台の大ヒットを記録。今年4月までに世界累計生産台数が100万台を突破した。
 マツダは販売車両の5割がディーゼルで、国内市場の約7割のシェアを持っている。また、世界販売でも13%と徐々にその比率を高めている。

 一方、ハイブリッドカーでは他メーカーをリードしたトヨタも、いよいよクリーンディーゼルに本腰を入れてきた。6月に『ランドクルーザープラド』に搭載した最新設計エンジン『1GD-FTV』では世界初の技術を採用し、通常30%台のガソリンエンジンの熱効率を大きくしのぐ最大熱効率44%を達成、低燃費を実現させた。
 「おかげさまで6月からの販売開始にもかかわらず、現在1000台を超える販売台数となりました。優れた燃費性能とディーゼルらしい力強い走りが気に入っているという声をお寄せいただいています」(都内トヨタ系ディーラー)
 トヨタでは今後、2016年末までにこのエンジンを年間70万基規模で生産、約90の国や地域で展開し、主力ディーゼルエンジンを刷新していくという。さらには2020年までに150以上の国で展開可能になるとしている。

 今まで購入の対象としてあまり気にしていなかったディーゼル車も、こうなってくるとひとつ検討してみようと考える人も出てくるだろう。うれしいことにクリーンディーゼル車には、購入時に国から補助金も交付される。
 「正式にはクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)と言います。金額がいくら出るかは車種とグレードによって細かく決められていますが、マツダ『CX-5』では10〜12万円、トヨタ『ランドクルーザープラド』では24万円が補助されます。随分と車種によって金額が違うと思われるでしょうが、それぞれの車種には基準額が決められており、車両価格からそれらを引いた額×3分の2(補助率)が補助金となります。ここで注意したいのは車両価格が値引かれるとその分、補助金も減ってしまうということ。大幅な車両値引きを引き出せる場合は、その方がお得ですが、それ以外はオプション品などで値引いてもらった方がいいでしょうね。また、購入した車両は4年間所持することが条件となっています。数年で手放す予定の方は、減価償却に応じた補助金額を返納しなければならないので注意して下さい。申請の対象期間は来年の2月29日までとなっています」(前出・ライター)

 「違法なソフトウエアは一切使用していない。各国の規制に厳格に適合させている」という異例の声明を発表したマツダは「他のメーカーも不正しているんじゃないか?」という疑惑を一蹴し、その“正直さ”が脚光を浴びた。
 VWの不正問題をきっかけに、逆にその技術力の高さを世界中に証明してみせた日本のクリーンディーゼル。エコとしてハイブリッドカーを検討している方も一度、試乗してみてはいかがだろうか。

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