名古屋市交通局は2月8日、市営バスの運転中に携帯電話のメールを見たり、雑誌を見たりしていたとして、鳴尾営業所の男性運転手(40)を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。
市交通局によると、この運転手は昨年12月26日から1月4日の間、信号やバス停で停車した際などに、知人からのメールや情報誌、週刊誌を読んでいた。ドライブレコーダーで確認できる7日間では、メールは50数回、雑誌は約350回読んでいたという。1月4日に、乗客から営業所に苦情があり発覚。ドライブレコーダーの映像で確認された。
運転手は市の事情聴取に対し、「個人的な悩みを抱えていた。悩みを相談した知人のメールや悩み相談の記事を、一刻も早く読みたいと思った」と話しているという。
市交通局は「乗客に不安を与える、あるまじき行為で申し訳ない」と謝罪。指導・監督が不十分だったとして、上司3人も厳重注意処分とした。
同市バスでは昨年7月、中川営業所の男性運転手が、営業運行中に乗客からの注意に腹を立てて、突然バスを放置し立ち去るという信じられない不祥事があり、運転手は懲戒免職の厳罰を受けた。
その後、同11月には、中川営業所の男性運転手が車内で寝ている女性客に気付かずに、バスを営業所の車庫に入れてしまい、乗客の女性が2時間半にわたって車内に閉じ込められるトラブルがあった。
また、同月には稲西営業所の男性運転手が、運行中に急な車線変更などの乱暴運転や暴言を繰り返し、不安を感じた多くのの乗客が降車する不祥事が起きている。
ここまで、トラブルが続くと、同市バスの職員教育にも疑問符が付く。バスの運転手は乗客の命を預かっている。ましてや、民間のバス会社ではなく、市バスの運転手は市民の税金から給料をもらっている立場。もう少し、自覚をもってほしいものだ。
(蔵元英二)