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平成嫁はお歳暮の平均額が高い お歳暮文化が衰退している時代になぜ?

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 花王がanan(マガジンハウス社)と共同で行った「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」の結果が27日に発表された。同調査では、姑を持つ20〜30歳の嫁を「平成嫁」、31〜60歳の嫁を「昭和嫁」とそれぞれ定義。「お歳暮を誰に贈っていますか」と質問したところ、自分の親にお歳暮を贈る昭和嫁は31%に上ったのに対して、平成嫁は16%にとどまった。一方、夫の親(姑)にお歳暮を贈る昭和嫁は21%、平成嫁が22%。姑に対してお歳暮を贈るのは平成嫁の方が多いという結果になった。しかし、両者とも一番多かったのは「誰にも贈っていない」という回答。昭和嫁は46%、平成嫁は69%だった。

 マイボイスコム社が行った「お歳暮に関するアンケート調査」(第5回、調査期間:2017年12月1日〜5日)でも、お歳暮を贈らない人が増加傾向にあるという結果が出ている。2010年12月調査では、お歳暮を贈らないという回答は49%だったが、第5回では60.1%。7年間で11ポイント増加した。

 ところが、これほどお歳暮文化が衰退してきている中で、単価は高くなっている。「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」によると、昭和嫁が姑にお歳暮を贈る予算は平均4,420円だったのに対し、平成嫁は平均5,405円。平成嫁の方が、姑へのお歳暮に予算をかけていることが分かる。姑に贈る物には気を遣い、金額が高くなっているのだろうか。結婚してから姑に毎年欠かさずお歳暮を贈っているという平成嫁世代の女性に“姑へのお歳暮事情”を聞いた。

 「毎年、姑が好きそうなお菓子です。予算は夫と折半で出すのであまり気にしたことがなかったですが、5,000円以上はかかっているかと」(27歳・女性・営業)

 「まさに5,000円ぐらいの物を贈っています。商品券とかが多いですね」(30歳・女性・主婦)

 「5,000円台なんて安いですよ。下手な物を送ったら、後から姑に文句を言われかねないから、1万円ぐらいのギフトカタログを贈っています。普段お世話になっている自分の親には『いらないよ』と言われているので、お歳暮は贈っていません。どうして義実家、主に姑にばかり気を遣わないといけないのか。馬鹿馬鹿しくなるときもあります」(28歳・女性・事務)

 「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」を見ると、平成嫁の姑に贈るお歳暮の一番人気はスイーツの49%。昭和嫁も40%で、それほど差はない。しかし、商品券は平成嫁が16%だったのに対し、昭和嫁は8%。ギフトカタログは平成嫁が15%、昭和嫁は2%と大差がついた。平成嫁は、実用的な物を姑に贈る傾向にあるようだ。平成嫁は、「姑に対して下手な物は贈れない」とより強く思っているということなのかもしれない。

 お歳暮は本来、感謝の気持ちを伝えるための行事。せっかく贈るのであれば、贈る方も贈られる方も「気持ち」そのものを尊重したいものだが、嫁・姑関係ともなると、なかなか簡単にはいかないようだ。

文/浅利 水奈

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