杉村 もう“崖っぷちアイドル”じゃないんですよね?
熊切 “崖っぷち”の看板は下ろしました!
杉村 どうして?
熊切 崖っぷちで仕事受けちゃうと、どんなに大変な仕事でも断れなくなっちゃうんですよ。
杉村 何でもやるだろうと?
熊切 他のアイドルの子が「NGです。できません」って断った仕事が私に回ってきたりするんですよ。「○○さんがNGだから、あさ美ちゃん、よろしくね!」って。だからもう、崖っぷちはいらないです(笑)。
杉村 でも、世間では今でも“崖っぷちアイドル”だと思ってますよ。
熊切 え〜!? もう違います〜。“元”崖っぷちアイドルです(笑)。
杉村 “元”ってことは崖から落ちちゃったの?
熊切 落ちてないですよ(笑)。…でも雑誌とかには、そう書かれてるんですけど。
杉村 僕はね、講演会で「芸能界の裏話を教えてください」って言われた際、よく熊切さんの話をするの。
熊切 どんな話ですか?
杉村 みんなが最も納得するのは、熊切あさ美さんの魅力を一言で言うと、「手が届きそうな感じ」なのよ。
熊切 たまに言われます(笑)。
杉村 頑張ったら“ひょっとしたら?”っていうところがいい。その空気感が素晴らしい!
熊切 それって、昔はすごい嫌だったんですけど、褒め言葉なんですよね?
杉村 めちゃくちゃ褒め言葉ですよ!
熊切 私、アイドル出身なんですけど、アイドルグループって選ぶ基準が“そこ”らしいんですよ。“なんか手が届きそうな子”。絶対手が届きそうもない可愛い子はアイドルグループには選ばれないらしいです。
杉村 凄く可愛いし、こんなこと言ったら失礼なんだけど“やらしてくれそう”。
熊切 失礼です(笑)。でも、なんか分かる気がします。何ですかね? 隙がありすぎるんですかね?
杉村 口説かれるでしょ?
熊切 その口説きが“ちょっとやりたいだけ”…みたいな感じがあるんですよね。
杉村 そういうのって、分かるもんですか?
熊切 分かります、分かります!
杉村 ちょっと教えてください。こういう口説き方は見破られるぞ、と。
熊切 たとえば一緒にごはん食べてても「この人、私のこと、キャバクラの女の子と間違ってるのかな?」と思う時があるんですよ。接し方とかトークとか。
杉村 だったらストレートに言ってほしい? 「今日やろう!」って。
熊切 それは嫌です。やっぱり、ちょっとどっかで“どっちだろ?”と思わせてほしいかな。
杉村 「こういう人がいい」っていうのはありますか?
熊切 私、その人の実家に連れて行ってくれる人を信じちゃうタイプだったんですよ。でも今は、実家に連れて行ったり、家族をすぐに紹介する人はあんまりよくないなと思います。
杉村 それは勉強された?
熊切 勉強しました。誰とは言わないですけど(笑)。
杉村 誰とは聞きませんけど(笑)。
熊切 その人がお墓に連れて行ってくれる人で、それが、すごくうれしかったんですよ。「先祖にまで紹介してくれるんだ」って。
杉村 ご先祖様に紹介されたら信じちゃうよね。
熊切 信用しちゃいますよ、お墓まで行ったら。
杉村 それ使えるねえ(笑)。
熊切 他のタレントさんでもいたんですよ。付き合ってる人にお墓に連れて行かれたって。でもそれが全然、関係ないお墓だったらしいんです。親がまだ生きてるのに、親のお墓に連れて行かれて。“じゃあアレは誰のお墓だったんだろう?”って(笑)。
杉村 お墓詐欺ですよ。
熊切 そこで、お墓に水かけながら言うんですよ。「もう知ってると思いますけど、今、お付き合いしてる○○さんです」とか。
杉村 全然関係ないお墓に向かって?
熊切 私のは関係あったんですけどね(笑)。親とお墓は信用しちゃいますよね。女性は気をつけた方がいいです。
杉村 “親とお墓に気をつけろ!”っていいですね〜、結婚詐欺防止標語みたいで(笑)。ところで最近、いい男はいるんですか?
熊切 “いいなあ”と思う瞬間はあるんですけど、それ以上、踏み込めないです。
杉村 懲りましたか?
熊切 全然懲りてはいないです。成長しないですね、私(笑)。
杉村 それが“やらせてくれそう”なところ、熊切さんの魅力です(笑)。
熊切 また褒められちゃいました(笑)。
(明日に続く)