13年前は、全てのキャバクラが…と決めつけられるほどではありませんが、ほとんどのキャバクラが、「スカートの丈は膝上であること」が絶対条件でした。スーツだろうとキャミワンピだろうとコスプレだろうと、衣装の種類は何であれ、スカート丈は膝上! という店舗がほとんどだったのに対して、最近はロングドレスに身を包んだキャバ嬢のなんと多いことでしょう。キャバ嬢向けの衣装屋さんを覘いてみても、最近ではすっかりロングドレスが主流になった感があります。13年前だったら、「お金を払って来店してくださったお客様に、脚を見せないなんてありえない!」という価値観だったものが、覆っているというわけですね。ということは、もしかしたら十数年後、ズボンでの接客が主流になっているかもしれません。
次に、最近のキャバクラで私が驚かされたのが、「メガネっ子」がいるということ。これまた、13年前は、「お金を払って来店してくださったお客様に、メガネをかけて接客するだなんてとんでもない!」という価値観でした。もちろん、最近のキャバクラがメガネっ子ばかりというわけではありません。割合としては、せいぜい店に一人いるかいないか、といったところでしょうか。メガネっ子キャバ嬢が現れた背景には、現代人の好みの多様化が影響しているのでしょう。男性客が皆、盛り髪にギャルメイクの派手なキャバ嬢が好きとは限りませんよね。では、メガネっ子が好きだという男性客が萌えるポイントはどこにあるのでしょうか?
一番多かったのが、「メガネを外した時のギャップ」という意見。そういえば漫画でも、眼鏡を外すと美人というキャラクターが登場したりしますよね。そのためか、メガネっ子キャバ嬢を指名する男性客は、実はヲタクだという人が多いようです。メガネっ子キャバ嬢側からは、「ヲタクトークを求められることもあるので、アニメや漫画の知識も蓄えておくようになった」とのこと。とはいえ、お客様によって好きなアニメ・漫画は千差万別。全てを把握するのは難しいようです。
次に、「メガネっ子は知的に感じる」という人もいました。では、キャバクラの席でも知的な会話をしているのかと訊ねたところ、会話はごく普通とのこと。要するに、学級委員の女の子と雑談しているような、雰囲気を楽しんでいるということですね。これまたメガネっ子キャバ嬢側からは、「仮に知的会話を求められてもムリ!」という声が挙がりました。ところで、メガネっ子キャバ嬢が、メガネをかけている理由は何なのでしょう?
実際に視力が悪くてメガネをかけているという者はほとんどいませんでした。「メガネが似合うと言われるから」「ほかのキャバ嬢さんとの区別化」など、営業メガネであることが多いようです。つまり、伊達メガネということですね。そういえば芸能人でも、メガネイメージが定着している人が、「実は伊達メガネ」という人が多数存在します。芸能人もキャバ嬢も、キャラ勝負ということなのでしょうね。(キャバクラ研究家:菊池美佳子)