同教授の分析では、解消法で女性のトップは「誰かと話をする」ことでスッキリするという。男性は「酒を飲む」がトップで、昔から酒を楽しめる人はストレスが少ないという調査結果があり、「ストレスの緩和効果が期待できる」という。ただし、飲み過ぎは心身に良いことではないので気をつけたい。
そして極め付け、ストレス解消法の“極意”については「力まず、避けず、妄想せず」だという。
「力まず」は、寝る、話をする、酒を飲むなど。「避けず」はストレスの原因を取り除くために、夫婦の事はパートナーと、職場の事は上司とよく話し合うこと。また、「妄想せず」は考え過ぎや思い込みを避けるために、散歩や運動などで頭をからっぽにすることが大事というのである。
すなわち、普段の生活でも気持ちを切り換える事が大切で、ストレスの原因を忘れたり、離れたりすることが“解消”に繋がるという。
「ソリが合わない上司や先輩のいる職場のことを忘れようと、新幹線に乗り車窓の景色を楽しみながら、浜名湖の温泉に行った。気持ちが晴れる機会をつくったことでスッキリし、健康的になります」(東京・足立の会社員)
「学生時代の仲間と酒を飲んで、お互いに不平不満を言い合うことが、一時的な発散になる」(40代の営業担当社員)
最後に、心身ともにストレスに負けないためには、「食べる」も重要な要素。
病院で栄養管理士として入院食を調理する諸橋泰子さん(50)はこう話す。
「ストレスが溜まると、ビタミンの消費も多くなります。それを補うには、“精神ビタミン”のビタミンB1の食べ物(鶏レバー、さつまいも、そば、落花生など)を摂ること。またカルシウムは“心の安定剤”とも呼ばれ、不足するとイライラしやすくなる。牛乳やチーズ、豆腐、大根、イワシの丸干し、干しエビなどを多く食べる事も大事です」
他に、ストレス対策に効果がある食材として豚のヒレ肉を挙げる。ビタミンB1を含むため、昼食にポークソテーを食するのもお勧めだという。
また、全身の抵抗力を高めるために、副腎皮質ホルモン、ビタミンCの摂取も必要となる。いちご、オレンジのほか、キャベツやキウイ、ピーマン、レンコンなどがある。
とにかく「美味しく食べて、リラックス」が出来れば、ストレスなんか飛んでいくはずだ。