「1億円不倫スキャンダル」を吹き飛ばす巨人快進撃の源になっているのは、原監督のプライドに他ならない。その意味でも、今季は何が何でも優勝する必要があるのだが、その延長線上にあるのが、原監督の不倫スキャンダルの責任を取る形での辞任だという。原監督と親しい放送関係者が話す。
「人の噂も七十五日とはよく言ったもので、あれだけ世間を騒がせた原監督の1億円不倫スキャンダルもすっかり風化した感がある。しかし、巨人側が『反社会的勢力に対する利益供与ではない』として、名誉棄損で損害賠償訴訟を起こしており、この先、法廷で蒸し返される。清武元代表もかつての野球人としてシーズン中であることを配慮してこれまでは多くを語らなかったが、オフになれば事情が違う。まだ活字化されていない新事実がいくつかあるようで、それらが明らかにされれば、進退を問われる人も出てくる可能性があるのです。原監督としては、これ以上球界を混乱させないためにも、自らユニホームを脱ぐことでこの問題にけじめをつけ、幕引きを図ろうとしているのです。半分は冗談なのでしょうが、好調なチーム事情を聞かれ、『辞めるには、優勝をしないとカッコつかないですからね』といったことを口にしていますからね」
本誌が入手した情報によれば、1億円スキャンダルでこの先ややこしい状況に発展する可能性があるのは、横浜DeNAの中畑清監督の周辺だという。例の1億円受渡しの話し合いにかかわったとされるある人物が噂されているからで、もし、このことが法廷で明らかになり、真実というようなことになれば、中畑政権そのものが揺らぐ可能性を秘めているのだ。
「ある意味で原監督は被害者であり、同情すべき点もあるが、原監督の携帯番号を元暴力団員に教えたとされる中畑監督は反対の立場。そのうえ、周辺者がどのような形であれ、元暴力団員と原監督サイドの話し合いに関わっていたとすれば、これはゆゆしき事態でしょう。とはいえ、発端は原監督の不徳なわけで、他球団で進退を問われる人間が出れば、自分だけユニホームを着続けるわけにはいかない、と。自らケジメをつける可能性は否定できません」(全国紙社会部記者)
もっとも、リーグ優勝が確実となり、阪神を上回る観客動員を続けている巨人側には原監督を辞めさせる考えはない。
原監督は昨秋、今季からの2年契約を結んでおり、続投は確実。渡辺恒雄球団会長も「2年契約だから契約を破る必要はない。もちろん来季もやってもらう」と明言している。
「しかし、これは巨人サイドの考えで、原監督が自ら辞任を申し出れば事態は変わってくる。有事を察知しているのか、渡辺会長は原監督の辞任に備え、次期政権作りにも着手しているといいます」(球界関係者)