プロ野球
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スポーツ 2020年06月15日 17時00分
中日・梅津のクリーンヒットがライトゴロに! 思わぬ珍プレーで勝利をふいに、本人も“小学生以来”と嘆き?
14日に行われた中日対DeNAの練習試合。この試合で飛び出したプレーが、ネット上のプロ野球ファンの間で話題となっている。 >>カネやん、「血も涙もない」?『珍プレー・好プレー大賞』にも登場、倒れた選手の額を蹴飛ばした伝説の大乱闘劇<< 注目を集めたのは、「0-1」と中日1点ビハインドの2回裏に飛び出たプレー。この回2死一、二塁と同点・逆転のチャンスを作った中日は、ここで投手・梅津晃大が打席に。梅津が7球目を痛烈にライト前に弾き返し、チャンスはさらに拡大したと思われた。 しかし、前進守備を敷いていたDeNA・乙坂智は打球を捕ると一塁に素早く返球し、一塁・ロペスもショートバウンドとなった返球を、体を倒れ込ませながら好捕。梅津は一塁へ全力疾走するも間に合わずライトゴロでアウトとなり、3アウトでチャンスを逃すまさかの結果となった。 「2-2」で両軍引き分けという試合結果以上に話題を呼んでいる今回のプレー。ネット上には「ヒットと思ったらライトゴロか、これは珍しいプレーが出たな」、「梅津は怠慢走塁してた訳じゃないし、打球がもう少し弱ければヒットになってただろうな」、「乙坂もよく恐れずにライトゴロ狙いに行ったな、逸れれば一発で同点なのに」、「これは『ライトゴロにできる』と瞬時に判断した乙坂のファインプレー、梅津は不運だったって割り切るしかないな」、「梅津、乙坂、ロペスがそれぞれ全力でプレーした結果だね、開幕後もこんなプレーを1つでも多く見たいな」といった反応が多数寄せられている。 「プロ野球の試合では投手が打席に入った際に守備側が前進守備を敷くことが多いため、ヒット性の当たりを放った投手が外野ゴロに打ち取られてしまうことはしばしばあります。ただ、いくら前進守備といっても打球が弱ければ一塁への返球は間に合わないため、今回のプレーは梅津が球をきれいに捉え過ぎたため起こった珍しいプレーといえるでしょう。また、今回の場面は得点圏にランナーがいたため、外野手は失点を防ぐために本塁に投げるのがセオリー。送球がそれれば2死満塁、あるいは同点となってなおも2死一、三塁という危険も想定される中、乙坂がリスク覚悟で一塁に返球した点も珍しいといえます」(野球ライター) 試合後の報道によると、梅津はライトゴロを打ったのは小学生以来と明かした上で、「何とか打てたけど恥ずかしい」と語ったとのこと。ただ、本職の投球では5回1失点とライトゴロを引きずることなく好投し、プロ2年目・23歳にして自身初の開幕ローテ入りを決定的にしている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月15日 12時00分
張本氏、ヤクルト奥川を絶賛も「東北はいいピッチャーが出る」発言が物議 「訂正しなくていいの?」の声も
14日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、張本勲氏が2019年のドラフト1位で東京ヤクルトスワローズに入団した奥川恭伸投手(星稜高)を絶賛。その際に発した「仮説」が物議を醸している。 番組は奥川投手が、東京ヤクルトスワローズ二軍本拠地・戸田球場で行われたシートバッティングに登板した模様をVTRで紹介。MAX153キロのストレートなどを見せるなど好投し、打者11人34球を投げ、4三振を奪う様子が映し出された。 >>張本勲氏、大谷翔平に「今年は大した成績を残せない」 数十秒の練習動画への発言に「何がわかるのか」批判の声も<< これを見たゲストでリモート出演の元シアトル・マリナーズ・佐々木主浩氏は「すぐにプロのバッターから空振り取れるのはすごいことですね。球持ちもいいですし、非常にやっぱり完成されたピッチャーですね」と絶賛する。さらに、「開幕が遅れて、奥川くんが出てくるのが早くなるんじゃないでしょうかね」と、早期の活躍を予想した。 続けて、関口宏から感想を求められた張本氏は「球が重そうだもんね。実際に見てないんですけども、テレビでなんか見てると、球が重そうだしスライダーがいいよね」と絶賛する。 そして、張本氏は「それと東北の人は何でこんないいピッチャーが出るんかな。大魔神初め、佐々木(朗希)、大谷(翔平)、奥川、吉田輝星。土地柄が良いのかなあ」と話す。佐々木氏は「お米ですかね」と呟くが、関口と張本氏は聞いていなかった。 張本氏の言うように、このほかも菊池雄星(マリナーズ)や石川雅規(ヤクルト)、かつての山田久志(阪急)東北出身の大投手は多い。それだけに納得の声が上がるかと思われたが、視聴者は奥川を「東北出身」としたことに違和感を持つ。 奥川は石川県かほく市出身で、一般的に「北陸」と呼ばれる地域の生まれだけに、「奥川は東北じゃない」「間違ってるよ」「大魔神は気づいているはずなのに…」「誰か訂正しなくていいの?」と物議を醸す。一方で、「誰にでも間違いはある」「東北出身者に良いピッチャーが多いのは間違いない」「いちいち目くじらを立てなくても…」という擁護もあった。 誰にでも間違いはあるもので、張本氏だけを責めるのは酷というもの。しかし、公共の電波である以上、訂正はあっても良かったのかもしれない。
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スポーツ 2020年06月15日 11時45分
阪神、練習試合でセ・リーグ首位も喜べない? 新助っ人が露呈した不安、矢野監督も“投手頼み”に舵を切るか
セ・リーグ首位で、フィニッシュ。矢野阪神が6月14日のオリックスとの練習試合を引き分け、練習試合を「5勝3敗3分け」で終了した。練習試合とは言え、セ・リーグでいちばん勝率が高いのだから、矢野燿大監督も悪い気はしないはずだ。 「欲を言えばまだまだありますけど…。チームとして必要なところはできた」 同日の試合後、矢野監督は記者団にそう答えている。歯切れが悪かったのは、欠点も露呈してしまったからだろう。 「打線はもう一度組み直すことになると思います。練習試合の最終戦ですが、先に3点を挙げたのは阪神の方。なのに、その後、全然得点を挙げられませんでした」(在阪記者) 阪神がセ・リーグトップで練習試合を終えた勝因は「打線」だ。対外試合でまだ1本も本塁打の出ていなかった主砲・ボーアのバットが火を噴き、他選手を勢いづけた。しかし、敗因もまた、在阪メディアが指摘するように「打線」にある。ボーアが左投手に全く適応できていないのだ。 メジャーリーグ時代のボーアを知る米国人ライターがこう言う。 「昨年、エンゼルスで大谷翔平とチームメイトでした。米国では、ボーアは『対右投手用の一塁手』と位置づけられています。マーリンズ、フィリーズ、エンゼルスと渡り歩きましたが、『プラトーン』を前提に獲得された選手でした」 プラトーンとは、他選手との併用。左投手が先発する試合では他選手にスタメンを渡し、スタメンで試合に出られるのは、対右投手の時だけだった。 もっとも、本人は「左投手でも打てる」と思っており、フル出場を訴えてきた。何度かチャンスをもらったが、そのチャンスをモノにできず、今日に至っている。 「阪神打線がペナントレース本番でも爆発できるかどうかは、全てボーア次第」(前出・在阪記者) 関西地区で活躍するプロ野球解説者によれば、矢野監督はショートのポジションでは「プラトーン」を予定しているという。2年目の木浪と北條を使い分けるそうだが、ボーアに関しては「4番でフル出場することが理想」と話していたそうだ。 「メジャーリーグ時代の対左投手の打率ですが、ボーアは2割をやっと超える程度しか残していません。技術的な理由があるのかもしれません」(前出・米国人ライター) オープン戦、練習試合でのボーアの対左投手の打率だが、16打数ノーヒット。開幕カードでぶつかる巨人、次節の東京ヤクルト、第3節のDeNAにも好左腕がいる。ボーアのプラトーン起用も検討したそうが良さそうだが、こんな指摘も聞かれた。 「スアレスから藤川球児に繋ぐ継投策がうまく行きました。1点差で8回に突入すれば、この2人でなんとかなると言うのが矢野監督の心境でしょう。中継ぎ投手をドンドンと投入する試合になるのでは」(前出・プロ野球解説者) 先のオリックス戦後、矢野監督は「チームとして必要なことはできた」と言っている。「必要なこととは?」と聞き直した記者団に対し、矢野監督は「誰が出ても戦力面で大きく変わるチームではないので」と誤魔化し、ハッキリとは答えなかったが、この練習試合の期間中、二軍で調整を続けていた高橋遥人のことを気に掛けていたそうだ。 近年の阪神は外国人スラッガーを獲得しているが、結局は投手力で凌いできた。今年も“投手頼み”となりそうだが、誰か一人がダメになると全員に蔓延する悪循環はなくなった。“ボロ負け”しなくなった分、今年の阪神は優勝戦線に踏みとどまってくれるのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年06月15日 11時10分
ロッテ今年の“チバユニ”決定!二木康太「目立ってカッコイイ」
千葉ロッテマリーンズは、2012年から着用しているCHIBAユニホームのデザインのリニューアルを行うと発表した。 新デザインのCHIBAユニホームは、7月7日の埼玉西武ライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)など指定試合にて着用するという。今回のCHIBAユニホームのデザインコンセプトは「千葉移転20周年を記念して2012年から始まったCHIBAユニホーム。9年目となる今季も『サンライズレッド』を基調としたユニホームを着用します。リニューアルしたキャップとシャツは全面に『サンライズレッド』を施すことで、より精悍で力強い印象となっています」とのこと。 ユニホームに袖を通した二木康太投手は「昨年までは帽子と両脇にブラックカラーが入っていましたが、今年はロゴの白色以外は赤一色でとても目立ってカッコイイという印象を受けました。早くこのユニホームを着て試合をしたいです。赤はテンションが上がります!」とかなり気に入った様子。 同じく袖を通した種市篤暉投手は「デザイン自体はマイナーチェンジに近いと思うのですが、赤が際立っていて、とてもカッコイイなと思いました。このユニホームを着て投げる日が楽しみです」と細かい部分のリニューアルに気が付いたようで、早くこのユニホームを着てピッチングをしたいそうだ。 今年は6月19日と、プロ野球の開幕が3か月も遅れたことや、試合数の削減、無観客試合が続くなど、イレギュラーなシーズンになったことから、“チバユニ”のようなユニホームを使った展開を見送る球団が増えているのだが、ロッテは千葉移転20周年という節目の年から始まり、今年で9シーズン目を迎える“チバユニ”をリニューアルした上で着用することを決断している。 無観客試合の間は、球場のスピーカーからファンが歌う応援歌を流す試みも練習試合から行われており、ロッテのこうした「攻め」の姿勢はもっと評価されてもいいだろう。(どら増田)
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スポーツ 2020年06月14日 17時00分
ロッテ・佐々木、変則日程が追い風に? 松坂・マー君級の才能、「沢村賞」への一歩は踏み出せるか
佐々木朗希の対外試合デビューが、シーズン開幕以降になることが伝えられている。 春季キャンプから一軍に帯同し、先月の投げ込みでは160kmを記録するなど期待も大きかっただけに、実戦でのマウンドが遠ざかったのはもどかしいばかりだ。若き右腕の実力は未だに分厚いベールに包まれている印象だ。 ただ、19日からの開幕以降の日程によると、セ・パともに例年とは違い変則的な組み合わせとなっている。同一カード6連戦が組まれるなど、序盤から過密日程の中での戦いとなるパ・リーグにおいて各球団とも、投手陣のやりくりに頭を悩ますことは想像に難くない。また、開幕がずれ込んだことで各選手のコンディションの好不調なども今後、はっきりと表れてくるだろう。その状況を踏まえると、そう遠くない段階で佐々木の一軍登板が観られる可能性も決して小さくはない。 無論、プロデビューが待ち焦がれる理由は「160km」だけではない。 井口資仁監督から「全部(の球種が)厄介」と評される程の変化球のキレ、コントロール、さらにはフィールディングやプロの打者へ向かう気迫といった、投手としての総合的な能力がどれだけのものかが楽しみでならない。「令和の怪物」という異名を持つからには、全ての面において、高いレベルを期待してしまう。 近年を振り返ってみても、高卒1年目から数年にわたって成績を収めてきた投手は、「平成の怪物」松坂大輔、「神の子」とも称された田中将大のわずか二人だけであり、何れもルーキー時より強烈なインパクトを放ち続けた。佐々木の潜在能力の大きさを、そして真のポテンシャルを、その両投手と比較しながら想像し、匹敵するものと信じているファンが多いのは間違いないだろう。その二人に近づいた時、昨夏の日本中で物議を醸した県予選決勝での登板回避や、U-18W杯での負傷降板などの語られ続けるネガティブなエピソードも、遠い過去の話となるはずだ。 外出自粛期間にはSNSを通じて、自宅トレーニングなどの動画にも頻繁に登場し、ファンへのメッセージを送っていた。また、昨年の入団会見時、プロでの目標を問われると「沢村賞、日本一の投手に」と力強く語っている。求められているものや強固な自信など、プロとしての果たすべき使命を理解し、備わっていることは間違いない。 あとはマウンド上でそのポテンシャルを披露するだけだ。「怪物」が解き放たれる瞬間はもうすぐ、訪れる。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年06月14日 11時00分
広島捕手の二塁送球が打者のバットに直撃! 予想外の光景に監督は猛抗議? 二塁送球が思わぬ事態を招いたプロ野球捕手
6月19日の開幕へ向け、2日から各地で練習試合が行われている今シーズンのプロ野球。多くの選手が本塁打や奪三振といったプレーを見せファンの注目を集めているが、中には思わぬ形でファンの話題となった選手もいる。その1人がヤクルト・嶋基宏だ。 >>ヤクルト・嶋の二塁送球がしゃがんだ投手に直撃! 3アウト後のプレーにファン困惑、「投手がサインを見落とした?」との見方も<< 嶋が話題となったのは、10日に行われた対日本ハム戦でのこと。3回裏2死一、三塁、ヤクルト先発・吉田大喜が打者から見逃し三振を奪うも、一塁走者の盗塁を受けて嶋は審判がストライクをコールするより先に二塁に送球。すると、二塁手が見やすいようにマウンドにしゃがんだ吉田の頭に送球が直撃。ネット上には「嶋の送球危なすぎる」、「当たったボールが大きく跳ねてたけど吉田大丈夫かな」といった反応が多数寄せられた。 送球が頭に直撃したことはもちろん、二塁送球が予期せぬ展開を呼んだこと自体にも複数の反応があった嶋のプレー。過去の試合でも今回の嶋のように、二塁送球で思わぬ事態を招いた捕手がいる。 2019年7月8日、ナゴヤドームで行われた広島対中日の一戦。8回裏、ここまで「3-1」と2点をリードしていた中日は、1死一塁、打者アルモンテという場面で一塁ランナーが初球から盗塁を敢行。これを見た広島捕手・會澤翼は、自身から見て左方向に動きながら二塁へ送球した。 しかし、位置を横にずらしたことが災いしたのか、會澤の送球は投げた瞬間にアルモンテが持っていたバットに直撃。ボールが三塁ファールゾーンを転々とする間に、一塁ランナーは悠々と二塁を陥れた。この光景を見た当時の広島・緒方孝市監督は守備妨害ではないかと審判に抗議したが、送球時にアルモンテの動作に不自然な点はなかったことから退けられている。 ナゴヤドームでは會澤の送球が思わぬ事態につながった2年前にも、捕手の送球が珍事を招いている。2017年7月30日に行われた阪神対中日の試合。3回表、2死からヒットで出塁した阪神・上本博紀が二塁へ盗塁。当然、中日捕手・杉山翔大は盗塁阻止のため二塁へ送球するも、二塁へスライディングする上本の首付近に送球を直撃させてしまった。 盗塁自体は成功させた上本だが、送球を受けてうずくまったため一時球場は騒然となった。ただ、上本は途中交代せずに最後まで試合に出場。試合後の報道では上本本人、球団トレーナー共に「大丈夫」と語ったことが伝えられ多くのファンを安心させている。 ここまでの試合では捕手がはからずも人や物に対して送球を直撃させてしまい話題となっているが、逆に誰もいない箇所に送球してしまい注目を集めた捕手もいる。2012年4月5日、札幌ドームで行われたオリックス対日本ハムの一戦。1回裏から無死一、二塁とピンチに陥ったオリックスだが、ここで迎えた日本ハム・糸井嘉男がバントを失敗し空振りに。この間に二塁ランナーが飛び出していたため、オリックス捕手・伊藤光は二塁へ投げてランナーを刺そうとした。 ただ、ボールが指に引っかかってしまったのか、伊藤の送球はすっぽ抜けて無人の三遊間へ転がってしまう。ボールが転がる間に一、二塁ランナーはそれぞれ進塁し、結果的に無死二、三塁とさらにピンチが拡大してしまった。結局、この回オリックスは2点を取られてしまい、試合にも「1-3」で敗れる結果となっている。 二塁送球はリード、キャッチングと並び捕手に求められる重要な能力の一つであるため、日々練習を重ねるプロの捕手はほとんど確実に狙ったところに送球する力を持っている。それだけに、今回取り上げた3名や嶋のプレーはどれも非常に珍しいプレーであるといえるだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月13日 11時00分
死球が引き金で暴行劇に発展! ボコボコにされた投手にもまさかの批判? 近鉄助っ人と西武・東尾の大乱闘事件
6月19日の開幕に向け、2日から各地で練習試合が行われている今シーズンのプロ野球。練習試合で飛び出た本塁打やタイムリー、奪三振といったプレーに多くのファンがネット上に反応を寄せているが、中には「死球の数がちょっと多すぎる」、「まだ練習試合なのに死球当てるのは勘弁してくれ」といった死球への反応も少なくない。 2~7日の34試合で計23個、1試合平均で「0.68個」と、昨シーズンのリーグ全体の1試合平均である「0.37個」を上回る数字となっている死球。今から約35年前のこの時期には、その死球を巡り大乱闘が勃発した試合がある。 >>既に2度当てられた選手も! 恐れられていた事態が現実に? プロ野球練習試合で死球禍が勃発したワケ<< 1986年6月13日、西武球場(現メットライフドーム)で行われた西武対近鉄の一戦。この日西武の先発を務めたのは、ここまで4勝5敗と黒星が先行していた東尾修。勝てば勝敗が五分に戻る同戦は5回表までに3点を失いながらも、「1-3」の5回裏に味方打線が4点を挙げ逆転したため勝利投手の権利を手に入れた。 しかし、リードをもらった直後の6回表に事件が起こる。この回、東尾は1死の場面で迎えたデービスに対し、右ひじへの死球を与えてしまう。すると、この死球に激怒したデービスがマウンド上の東尾へ突進。東尾は逃げずにデービスとやり合うも、複数回のパンチに加え蹴りまで浴びせられてしまった。 直後に両チームの選手が両者を目がけて殺到してきたことにより、両者のやり合いはチーム同士の大乱闘に発展。乱闘が収束した後デービスは暴力行為により退場処分となるが、東尾はデービスの暴行で顔面打撲、右足首ねんざ、右ヒジ内側裂傷と複数箇所を負傷してしまった。 しかし、傷だらけの状態にもかかわらずなんと東尾は続投。9回に1点を失ったものの、最後まで投げ切り完投で5勝目を挙げる気迫の投球を見せた。 試合後の報道によると、デービスは「正当防衛だ。東尾のようなコントロールのいい投手がどうして何度も危険な球を投げるんだ。狙って当てたんだ」と怒り心頭だったとのこと。そのデービスに西武側は告訴も辞さないほど激怒していたというが、パ・リーグが「出場停止10日間+制裁金10万円」、近鉄が「自宅謹慎4日間」とそれぞれデービスに処分を科したことで怒りの矛を収めたという。 ここまでの経緯を見るとデービスに100%非があるように見えるが、当時は被害者である東尾にも批判の声が挙がっていたという。というのも、東尾は“ケンカ投法”とも称された内角を強気に攻める投球スタイルの持ち主で、20年間の現役生活でプロ野球記録となる165個を記録したほど死球の多かった投手。そのため、「今まで散々やってきた報いだ」といった声は多かったという。ちなみに、東尾は東尾で当時は「何で死球ぐらいで頭を下げなきゃいけないのか」と考えていたと後年に出演したテレビ番組の中で明かしている。 死球は投げた投手に実害はないが、当てられた打者には大怪我のリスクがある危険な球。今回取り上げた出来事のようなアクシデントが起こる可能性もあるため、来たるシーズンではなるべく数が増えないことを願いたいところだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月12日 19時30分
ソフトB・工藤監督、甲斐の“ファインプレー”で命拾い? 規則違反寸前で「あっ!」、ベンチでのドタバタ劇に反響
11日に行われたソフトバンク対オリックスの練習試合。試合の中継画面に映し出されたソフトバンクベンチ内の様子が、ネット上のプロ野球ファンの間で話題となっている。 >>ソフトB・和田、工藤監督からの“金言”を明かすも思わぬ注目? 「ストレス溜めこんでるのか」監督の変貌ぶりに驚きの声<< 話題となっているのは、「5-10」とソフトバンク5点ビハインドで迎えた9回裏。この回ソフトバンクの先頭打者は甲斐拓也だったが、工藤公康監督は明石健志を代打として準備させていた。しかし、工藤監督は明石の代打起用を審判に伝えておらず、球場アナウンスでは甲斐の名前がコールされた。 明石が代打に送られたためベンチ内に座っていた甲斐は、自身の名前がコールされたのを聞き「あれ?」という表情で首をかしげる。その直後、後ろの席に座っていた工藤監督の方を振り向き何やら言葉をかけた。 すると、工藤監督は「あっ!」というような様子で慌てて立ち上がり、審判に明石の代打起用をジェスチャーで伝達。中継ではベンチ内の音声まではひろわれていなかったが、甲斐は工藤監督に「審判に代打伝えましたか?」というような旨を伝えたようだ。 工藤監督のジェスチャーは間に合い、球場アナウンスでは改めて明石の名前がコールされた。その後も特に混乱はなく、試合は「5-10」とオリックス勝利で終了した。 甲斐と工藤監督の一連のやりとりを受け、ネット上には「工藤監督完全に代打失念してて草」、「すんでのところで甲斐が教えてくれて工藤監督は助かったな」、「監督が代打を伝え忘れる場面は初めて見た、現場の選手からしても珍しい事だったのかな?」、「甲斐に話しかけられた後の工藤監督の慌てぶりは見てて面白かった」、「もし伝え忘れたままならどうなったんだろう?アウトとかになるのかな?」といった反応が多数寄せられている。 プロ野球における公式ルールを定めている公認野球規則には、「代わって出場したプレーヤーは、たとえその発表がなくても、次のときから、試合に出場したものとみなされる」、「打者ならば、バッタースボックスに位置したとき」との記載がある。今回のケースに照らし合わせると、仮に工藤監督が審判に代打を申告し忘れたままであったとしても、明石が打席に入った時点で打者交代は成立していたということになる。 ただ、野球規則には「監督はプレーヤーの交代があった場合にはただちにその旨を球審に申告し、あわせて打順のどこに入るかを明示しなければならない」とも記載されている。規則内にはこの一文に反した際の罰則などは特に設けられてはいないが、もし今回伝え忘れていれば対戦相手のオリックス側から抗議を受ける可能性もあったといえるだろう。 機転を利かせて工藤監督の伝達ミスを未然に防いだ甲斐。工藤監督にとっては、同戦で一番の“ファインプレー”になったのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月12日 17時00分
西武・森の送球を二遊間が“スルー”! 大量失点に繋がったミスが物議、「普段やってないから迷った?」との声も
11日に行われた西武対楽天の練習試合。この試合に出場した西武のスパンジェンバーグ、呉念庭のプレーが、ネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 >>西武・森、CS敗退後に猛バッシング? MVPに輝いたシーズンとの明暗、屈辱をバネに26年ぶりの快挙を果たせるか<< 問題となっているのは、4回裏2死一、三塁の場面。西武は2番手として登板した田村伊知郎が1点を失い、なおも打席に昨シーズン33本のホームランをマークした強打者の楽天・ブラッシュを迎えるピンチの状況。ここで一塁ランナーが盗塁を仕掛けてきたため、西武捕手・森友哉は盗塁阻止を狙い二塁へ送球した。 しかし、二塁・スパンジェンバーグ、遊撃・呉はどちらも二塁ベースカバーに入らず。結局、森の送球は二塁後方でスパンジェンバーグがなんとか捕球したが、一塁ランナーには楽々と盗塁を許してしまった。 すると、このプレーの直後に田村がブラッシュに3ランホームランを浴び、後続打者の浅村栄斗にも2者連続となるソロホームランを被弾。西武は4回表までに「9-2」と7点をリードしていたが、4回裏に計5失点を喫し一気に2点差に。最終的には「12-8」で勝利したものの、大勝ムードが一気にしぼんでしまう形となった。 二遊間がお互いにカバーに入ろうとして送球をお見合いしてしまうケースはたまに見られるが、今回のようにどちらもカバーに入らないというケースは異例。二遊間の連係ミスを受け、ネット上には「初歩的なミスで大量失点って最悪だろ」、「普通にカバー入ってればアウトっぽいタイミングだったから余計にもったいないな」、「何でどっちがカバーいくか決めてないんだよ」、「どっちも普段やってないポジションだから判断に迷ったのかな?」といった反応が多数寄せられている。 「今回のミスが出た時に打席に立っていた右打者のブラッシュは、昨シーズン放った33本のホームランのうち23本を左翼方向に放っている打者。引っ張り方向へ強い打球を打ってくることが予想されるため、遊撃の呉は守備位置を三塁側に寄せてヒットゾーンを狭めるなど気を配っておく必要があります。そのため、今回の場面では二塁のスパンジェンバーグがカバーに入るべきだったといえるでしょう。ただ、スパンジェンバーグは外野を本職とする選手で、呉もプロ1年目の2016年以外はシーズンで遊撃を守っていません。急造の二遊間だったということを考えると、連係ミスが出たのは致し方ない面もあるかもしれません」(野球ライター) 正二塁手・外崎修汰が腰の張り、正遊撃手・源田壮亮が右足甲の打撲により共に欠場していた同戦。本来のレギュラーである両名が出場していれば、今回の連係ミスも起こらなかったのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月12日 11時45分
楽天・涌井、先発ローテ入りは確実? 「甘く見過ぎていた」他球団の評価も一転、2年続いた不振から復活なるか
データも大切だが、野球は「感情のスポーツ」である。 東北楽天ゴールデンイーグルスの涌井秀章投手が“復活”した。 埼玉西武戦に先発し(6月10日)、4回被安打2失点ゼロと好投したのは既報通りだが、他のパ・リーグ各球団は「甘く見すぎていた。要注意」と、現在、涌井対策をやり直しているという。 「楽天に移籍して、ある程度はやれるんだろうなとは思っていましたが。真っ直ぐのキレ、スピードが去年とは全然違う。ここまで復調するとは予想外でした」(在京球団スタッフ) 昨季の成績は、3勝7敗。防御率も4・50と振るわず、年齢的にも「このまま落ちていく」というのが、金銭トレードが成立した昨年オフ時点での評価だった。 しかし、他球団のスコアラーが「ヤバイ」と直感したのは、4イニング目の投球内容だった。三塁に走者を置き、迎えるバッターは、目下、赤マル急上昇中の新外国人選手・スパンジェンバーグ。涌井は外角低めに小さく沈む変化球を投じ、遊ゴロに仕留めてみせた。その変化球がいかに鋭角に曲がっていたか、それは、バッターボックスに投げ捨てられたバットが折れていたのを見て、分かったという。「真っ直ぐもこんなに速かったっけ?」の声も、西武ベンチから囁かれていたそうだ。 「2017年オフ、メジャーリーグ挑戦を前提にフリーエージェント権を行使しましたが、交渉のテーブルにも着けず、結局、千葉ロッテに帰還しました。同年で彼の後ろ楯でもあった伊東勤監督(現中日ヘッドコーチ)の退団し、『涌井が浮いている』という話は何度か聞いたことがあります」(スポーツ紙記者) 残留後の2年間は勝ち星よりも「負け」の方が多い。昨季は夏場の大事な時期に“リフレッシュ”を兼ねて、二軍での再調整も通達された。 「不振の原因がモチベーションによるものなのか、それとも、年齢的衰えなのか。2年続けて不本意な成績で終わったことで、涌井の評価は厳しいものになりました」(球界関係者) この調子で行けば、涌井の先発ローテーション入りは確実。「2ケタ勝利も」というライバル球団偵察部隊の評価からしても、復活は間違いなさそうだが、こんな声も聞かれた。 「涌井の胸中には『古巣を見返してやる』という思いはないみたい。オープン戦から好投が続いていますが、コメントも淡々としたものばかり」(前出・スポーツ紙記者) 07年、北京五輪・野球競技のアジア地区予選でのことだった。NPBスタッフに聞いた話だが、当時の星野仙一代表監督は本大会を戦う正規メンバーを絞り込まずに予選会場入りした。合宿練習を行い、最後に「落選者を告げる」というサバイバル形式だったが、その予選初戦の2日前、星野監督が呼んだのは涌井だった。しかし、涌井はなかなかやって来ない。あまりにも遅いということで星野監督が呼び直すように告げると、涌井は「落選した」と思い込み、部屋に“籠城”していたそうだ。星野監督は手を叩いて大笑いしたが、マイナスに捉えた関係者も少なくなかった。 「ピッチングに関しても、そう。『打たれるんじゃないか?』って警戒し、いつもストライク・ゾーンのギリギリを狙って投げています。それが決まればスゴイですが、ストライクカウントを悪くして、自滅するケースも多々あります」(前出・関係者) 10日の好投の要因は、強気な攻め。コメントは淡々としていても、涌井の胸中には「このままでは終われない、見返してやる」の強い思いもあるのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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2020年01月12日 18時00分
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スポーツ
西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
2020年01月11日 17時30分
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日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
2020年01月11日 11時00分
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阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
2020年01月10日 11時40分