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社会 2013年04月10日 11時00分
放送業界ではこれまであまり例がない TOKYOFMヘッドハント人事の風評
FM業界でトップを独走するTOKYOFMで、社長を外部から招く人事が注目されている。 次期社長として名前が挙がっているのは、日本航空出身者の千代勝美氏。 「まだ確定とはいえませんが、今年6月の株主総会で千代氏が社長になるといわれています。昨年6月にTOKYOFMに『経営戦略特別顧問』として入り、その段階ですでに“社長含み”という声が高かった。現社長の冨木田道臣氏は代表権をもつ会長昇格といわれています」(FM業界事情通) 次期社長候補とされる千代氏は早大政経学部卒。66歳で、前職はJALホテルズ社長。現在は金沢工業大学大学院コンテンツ&テクノロジー融分研究所客員教授、大島造船所最高顧問などの肩書きを持つ。 1970年に設立された同局で、最初の2人の社長は“天下り”だった。初代は郵政省元次官の大野勝三氏、二代目が新聞社出身の津田亮一氏。三代目の後藤亘氏が初のはえぬき社長となり、今の冨木田氏へとバトンタッチされた。 それまで、TOKYOFM中興の祖である後藤社長が絶大な権力を握っていた。 だが、後藤氏は今、TOKYOFMが筆頭株主である東京メトロポリタンテレビの代表取締役会長職にあり、TOKYOFMでは「名誉相談役」である。 それにしても、外部から社長を連れてくるのは、放送業界ではあまり例がない。 「テレビ局は、親会社の新聞社から天下ることが少なくない。最近までのテレビ朝日や日本テレビは、ほとんどそうでした。だが、東京メトロポリタンテレビのケースも過去にある。その手法を学んだともいえる。要するに、業績が悪ければ社長を代えればいい、という安易な風潮があるのです」(テレビ業界事情通) しかし、その東京メトロポリタンの場合は失敗している。'07年にドンの後藤会長がソニーから社長を連れてきたが折り合いが悪く、社長は任期途中で辞任を申し出た。 さて、どういう展開になるか…。
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社会 2013年04月10日 11時00分
勝栄二郎のIT会社 次期社長内定のウラ
『日本の影の支配者』の異名を取った“大物”勝栄二郎・前財務事務次官が、東証1部上場で法人向けITサービスを手掛けるインターネットイニシアティブ(IIJ)の次期社長に内定した。財務省の次官経験者は天下り先に事欠かず、それこそ引く手あまたのはず…。それなのに、全く畑違いのネット通信会社に転出とは−−。 実はこの裏には、しっかりと“政官癒着の構図”が隠れている。永田町関係者が喝破する。 「2月末に成立した補正予算の中に、独立行政法人・情報通信研究機構のIT関連事業として、500億円の予算がついたことから『この独法を通じてIIJに500億円がそっくり流れるのではないか』との疑惑が浮上しました。情報通信研究機構の本予算は、わずか5800万円。大物次官が絡んだ結果、桁違いどころか、およそ862倍のビッグマネーが転がり込んだのです。 それだけではありません。この天下りを許した背景には今、世間の関心を呼んでいるネット選挙とマイナンバー(国民総背番号制)があります。政府の本音は、インターネットを通じて国民の秘匿財産はもちろん、思想や行動様式までガッチリ監視すること。そのためには目的を隠しながら実態に迫れる存在が欠かせない。その点、官公庁を主な顧客とするIIJは、ダミー会社として好都合なのです。当然、将来的な見返りは500億円程度では済まないでしょう」 かつて“手土産工事”が堂々と幅を利かせた伝統的な“高級官僚の天下り”に比べれば、勝・前次官の場合は多少、手が込んでいる。とはいえ、やはり“大物”だけに、政府ぐるみの“忍法”はあからさま。こういうことを平気でする自民党は、やはり昔と変わっていないようだ。
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芸能 2013年04月09日 15時38分
信長役はハマらなかった天海祐希
女優の天海祐希が織田信長を演じ、5日と6日の2夜連続で放送された時代劇ドラマ「女信長」だが、5日の視聴率が8.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、6日が8.7%とコケてしまった。 同ドラマはもともと昨年12月に放送予定だったが、今年4月に延期となっていた。 先月には同ドラマで羽柴秀吉役を演じた伊勢谷友介とお市の方を演じた長澤まさみの熱愛が発覚。2人のほかには内野聖陽、小雪、西田敏行、佐藤浩市ら豪華キャストが脇を固めているため、このところ視聴率が低迷する同局内ではかなりの期待が寄せられていたという。 「制作費は数億円で映画並み。それだけに、コケることは許されず、編集に編集を重ねたため放送が延期されていた。しっかり制作費を“回収”するためもあってか、先月に行われた制作発表会見では海外70カ国へ配信することが発表されていた」(フジテレビ関係者) 主演の天海は元宝塚のトップスターでもともと女性の支持が高かっただけに、時代劇に新たなファン層を開拓することも期待されていたようだが、フタを空けると他局の番組に惨敗。6日の同時間帯の裏番組ではテレビ朝日の土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 殺人ツアーの乗客」が16.2%でダブルスコア近い差をつけられ、テレビ東京の「出没! アド街ック天国」は8.3%で危うく抜かれるところだった。 「天海といえば、このところのドラマで定番となっている『結婚できないアラフォーのキャリアウーマン』のキャラがすっかり定着。それがこれまで数々の名優が演じている信長を演じるのはかなりハードルが高く、視聴者を取り込めなかったようだ」(テレビ関係者) ミスキャストで時代劇ファンにそっぽを向かれてしまったようだ。
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芸能 2013年04月09日 15時30分
不正流用疑惑に真っ向から反論した元フジアナ・長谷川豊氏
昨年6月、「ニューヨーク滞在関連費用の不正使用があった」として降格処分されて本社付けとなり、4月1日付けで退社した元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏が一部スポーツ紙の取材に応じ、「絶対にやっていない」と不正流用疑惑について反論している。 今月2日に個人ブログを開設し、徐々にニューヨークで起きた出来事の“核心”に迫っている長谷川氏だが、取材に対し「ブログを立ち上げるためにフジテレビを辞めた。不正流用は絶対にやっていない」と断言。「フジテレビも横領犯であれば、昨年6月の段階で解雇していたはず。約8カ月、関係各所を取材して『真実』が分かったんです。今月25日までに全てブログで明かします」と予告したが、法的手段は考えていないという。 3人の子どもがいるため、「やっていない汚名を着せられ、子供を学校へ通わせたくないから」と退社を決断したそうだが、01年に千葉県内に35年ローンで自宅を購入し、現在も20年以上ローンが残っているため生活は厳しく、フリーアナとしての活動を希望している。 「今月初めに一部夕刊紙が長谷川氏を直撃した記事を掲載したが、局内でコピーが出回り、かなりの数の社員が事態を把握しているようだ。幹部にとっては長谷川氏の退社は想定外だったようだが、とりあえずは、スルーして長谷川氏の動向をうかがうようだ」(フジテレビ関係者) 長谷川アナは9日のブログで昨年6月、ニューヨークから日本に呼び戻されて処分を告げられた時の様子をかなり生々しくつづっているが、後日、労務担当者とやりとりしたメールを公開することを予告。 果たして、フジはどの段階まで“静観”できるだろうか?画像:長谷川豊の期間限定ブログ http://blog.livedoor.jp/hasedgawa_yutaka/
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芸能 2013年04月09日 15時30分
【週刊テレビ時評】テレビ東京にも負けた! NHK大河ドラマ「八重の桜」視聴率11%台に急落!
NHK大河ドラマ「八重の桜」(綾瀬はるか主演/日曜日午後8時〜8時45分)が、大ピンチに陥った。 4月7日放送の第14話の視聴率が11.7%(以下、数字はすべて関東地区)まで、急落したのだ。前週の第13話(3月31日)の14.3%から、2.6ポイントも下落して、これまでの最低だった第10話(同10日)の12.6%を下回り、ワースト記録を更新した。 同ドラマは初回(1月6日)21.4%と上々のスタートを切り、第2話(同13日)から第5話(2月3日)までは18%台を維持していたが、第6話(同10日)は女子フィギュア中継(フジテレビ系列)の影響を受けて、15.3%に転落。第7話(同17日)では17.5%と持ち直したが、第10話以降は4週連続で15%割れが続いていた。 これまでのワーストだった第10話では、33.4%をマークしたWBC2次ラウンドの日本対オランダ戦(TBS系列)と重なった不運もあったが、今回は言い訳ができそうにない。 裏番組では日本テレビ系列の「ザ!鉄腕!DASH」「世界の果てまでイッテQ!」「行列のできる法律相談所」の3番組が合体した「DASHでイッテQ!行列のできるしゃべくり日テレ系人気番組No.1決定戦」(午後7時〜10時54分)が13.8%と意外に低調。 TBS系列では「WBA世界バンタム級タイトルマッチ・亀田興毅×パノムルンレック」も放送されたが、テレビ東京「モヤモヤさまぁ〜ず2・大江アナ卒業記念スペシャル」は第2部(午後7時〜9時48分)で12.8%をゲット。「モヤさま」の前回放送(3月24日)は7.3%で、大江麻理子アナ卒業効果で3.5ポイントもアップした。結果として、大河ドラマが視聴率でテレ東に負けるという由々しき問題になった。 第12話(同24日)、第13話(同31日)では制作側の意図なのか、主役の綾瀬の出演シーンが極端に短くなっていた。第14話では、それなりの出演時間があったが、綾瀬目当ての視聴者がこの措置に「NO」を突き付けたということなのか…。 気になるのは、大河史上最低視聴率となった前作「平清盛」(松山ケンイチ主演)と、視聴率推移が似ている点だ。「平清盛」は第8話の15.0%を最後に、一度も15%超えを果たせず、第12話で12%台(12.6%)、第13話で11%台(11.3%)に転落し、それ以降、浮上できなかった。「八重の桜」には、その二の舞にならず、なんとか持ち直してほしいものだが…。 また、他の番組では、4月6日土曜日放送のフジテレビ系列「めちゃ×2祝ってるッ!矢部浩之・裕子結婚披露宴緊急生放送スペシャル」第2部(午後7時〜8時54分)が、20.8%で断トツ。 NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」(能年玲奈主演/月〜土曜日午前8時〜8時15分)の初回(4月1日)は20.1%と大台超え。朝ドラの初回が20%を超えたのは、「芋たこなんきん」(06年10月〜07年3月)の20.3%以来、6年半ぶり。放送開始時間が、8時15から8時に変更された10年4月以降では初めてとなった。(坂本太郎)
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芸能 2013年04月09日 15時30分
NHKの“爆乳アナ”杉浦友紀 小出しでバスト強調作戦か?
日本テレビ系列「NEWS ZERO」に移籍した山岸舞彩キャスターの後任として、「サタデー・サンデースポーツ」(土曜日午後10時〜10時30分/日曜日午後9時50分〜10時40分=時間変更の場合あり)のMCに抜てきされたNHKの“爆乳アナ”杉浦友紀(29)が2週目の放送を終えた。 1週目の3月30日、31日の放送では、推定Fカップともいわれる自慢の胸を強調する服装ではなく、視聴者を落胆させてしまっただけに、2週目では、その衣装に注目が集まった。 4月6日のオンエアでは、黒のワンピースを着ていたが、なぜか不必要な白のベストを着用し、胸元を覆い隠していた。さすがに、これには世のお父さんたちにとっては、ブーイングものだったが、「オッパイではなく、実力で勝負したい」との杉浦アナの意思表示とも取れた。 さすがに、この服装には制作側から注意をされたのか、杉浦アナは7日の放送では赤のセーターで登場。そんなにピッチリしたものではなかったが、ようやく胸のラインが分かる格好でのお出ましとなった。 本人の意向もあって、毎回、胸元を強調した服装は期待できそうにないが、“小出し”で、たまに爆乳ぶりを垣間見せる作戦のようだ。これだと、杉浦アナのオッパイ目当てで見ている視聴者としては、毎回チェックするしかないということか…。 7日の放送では、プロ野球・巨人のジョン・ボウカー、ホセ・ロペスの両選手に通訳なしでインタビューを敢行。杉浦アナは帰国子女であり、上智大卒業の才媛で英語も堪能。タレント上がりの前任の山岸キャスターとは、「実力が違う」ところを大いにアピールしていた。 「とにかく、杉浦アナは明るく、ハイテンションで、番組を盛り上げようと必死。その姿勢には、共演者、スタッフ間の受けもいいようです。『実力で勝負したい』という本人の意向もあるので、バストを強調する服装はそれほど期待できないかもしれません。ただ、露出に関しては、暑くなって薄着になれば、ある程度は期待できそうです」(某テレビ関係者) 杉浦アナの爆乳を拝みたい視聴者にとっては、ストレスが溜まりそうだが、たまに披露されるであろうバストラインを見るために、番組を毎回見続けるしかないということか…。(坂本太郎)
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芸能 2013年04月09日 15時30分
アイドル界の曙太郎が歴史的敗北
アイドル界の曙太郎こと元AKB48、元SDN48キャプテンの野呂佳代が、相撲で敗北した。 野呂といえば、AKB48の冠番組「有吉AKB共和国」(TBS)の番組内で、これまで乃木坂46、SKE48、山本彩(NMB48)、島田陽香(AKB48)などのメンバーを相撲で投げ飛ばしてきた。もはや、アイドル界で野呂に勝つ人材は皆無と言われてきたが、そんな中、強敵は身内にいた。野呂と同期であり、先日、卒業を発表した秋元才加である。 秋元才加は野呂と同じ2期生としてAKB48へ加入。テレビドラマ、バラエティとマルチに活躍。そんな秋元は、「グループ内で身体能力がもっとも高いメンバー」との評価がある。8日に放送された同番組で、そんな秋元と野呂の相撲対決が実現。秋元は、「高身長で筋肉質、しかも合気道2段の腕前、ファンの間では並みの男では勝てないと噂されている」と紹介された。また、野呂がAKB48在籍中、公演で全力で踊る秋元に野呂が接触、野呂の歯が欠けたという因縁もあるというエピソードも披露される。 そんな二人の対決では秋元の勝利。すでにグループを卒業している野呂だが、これまで「相撲最強」ということで同番組に呼ばれていただけに、司会の有吉弘行から、「もう、用なしだな」と言われてしまった。ただ、秋元から、「思ったより軽かった」と言われると、アイドル界の曙太郎は少しうれしそうであった。
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ミステリー 2013年04月09日 15時30分
山口敏太郎事務所に謎の『堕天使』現れる!?
右の画像は山口敏太郎事務所の職員H氏が所有している写真である。 この写真の右下部分に注目していただきたい。なんと恐ろしい形相をした謎の白い人物が写りこんでいるではないか? 目と口は黒く頭が真っ二つに裂けたような痕跡もある。さらに胴体部には肩から腕のようなものが生え、背中からは羽のようなものも見受けられる。 この写真はH氏のiphoneに保存されていた写真であるが、H氏によるとこの写真を撮影した記憶は全くなく、気が付いたらフォルダにこの写真が残されていたという。 以前、山口敏太郎事務所は2012年7月にH氏のケースと同じ「撮った記憶がない携帯写真」の画像を紹介した。 前回の記事では関西の霊能力者あーりん女史の鑑定を紹介し「幽霊が写真や画像を撮影した時、結果的に元々の画像を変質させることであればまれに起こりうる」というコメントを掲載した。そのため今回も画像もH氏の意思とは関係ない何者かがねじ込ませた写真ではないかと思われる。 さて、写真に写った謎の人物であるが前出の通り、恐ろしい形相に羽の生えた人間の姿を模した形をしている。 言うなれば悪魔・堕天使のような形状をしているのが実に不思議だ。 堕天使とは天使が意思を持って堕落し、神から離反した天使のことである。天使が堕落した理由として主に紹介されるのが「高慢」もしくは「嫉妬」である。 なお、念のため他の職員はH氏(入社2年目)に最近、仕事上で「高慢」や「嫉妬」を感じたことがあるか? と尋ねてみたがH氏曰く「そんなことあるわけないじゃないですかハハハ」と語りノーテンキに笑っていたという…。 H氏のことはともかくとして、最近の山口敏太郎事務所では社長である山口敏太郎の収集熱が再燃し怪奇グッズのコレクションが続々と事務所に搬入されている。 もしかすると、怪奇グッズの一部に何かがついており、そのなかの一点がこのような写真を撮らせたのではとも考えられる。 この件もあり山口敏太郎事務所では、貴重な怪奇グッズが増えたため事務所の夜回りを強化することにした(ちなみに任命されたのは「おかしな写真を撮影した縁で」ということでH氏が担当することになってしまった)今日も山口敏太郎事務所の不思議な夜は更けていく…。(山口敏太郎事務所)
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社会 2013年04月09日 15時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第21回 グローバリズムの正体
TPPに最も似ているのは、実はEU(欧州連合)である。EU加盟国は、加盟国同士でモノ(製品)に関する関税をゼロとする関税同盟を実現している。同時に、EU加盟国は各国が国内法を変更し、サービスの貿易に関するルールを統一化した。 さらに、互いの国境を超えたカネ(資本)の移動に制限はない。加えて、シュンゲン協定により加盟国間の「ヒト」移動についても国境検査が行われない状況になっている。 経済の三要素とは、モノ(&サービス)、カネ、ヒトである。EUやTPPに代表されるグローバリズム的政策とは、モノ、カネ、ヒトという経済の三要素の「国境を超えた自由」を実現するものなのだ。 各要素のモノ、カネ、ヒトの動きを自由化するとは聞こえがいいが、これは各国の国民や企業について「国家という共同体による保護をなくす」という意味でもある。 関税とは、自国企業、自国市場を外国企業から守るための「盾」だ。サービスの分野における各種の規制、ルールとは、その国が歴史的に育んできた文化、伝統、慣習に基づいている「法律」のことである。 資本移動の制限や外資規制とは、各国の企業や投資家に「自国の国民経済」のために投資(工場建設など)を行うインセンティブ(意欲への刺激)を与える。同時に、自国の重要資産(インフラ、放送局など)への外国人の投資を制限するのは、これは国民国家として当たり前の「主権」だ。 観光客はともかく、労働者の国境を超えた移動の自由を制限することは、国民所得の水準(=人件費の水準)が異なる国々の労働者の流入により、自国の雇用が奪われる事態を防止する意義を持つ。 ゆえに、国家という共同体が持っている関税や各種の規制、制度、ルールは、その国の国民や企業を保護し、国民経済が内需中心で健全に成長するための武器・盾なのだ。 内需、すなわち国内の需要が拡大することは、国民の所得増大とイコールになる。とはいえ、政府による各種の規制が強すぎると、民間企業や投資家が自由にビジネスや投資を行えず、国民経済における潜在GDP(供給能力)が成長しない 故に、各種の規制は可能な限り緩和もしくは撤廃し、自由な競争が行われる市場を「国家」の上に位置させるべし。以上が、1980年代以降に世界で広まった新古典派経済学、新自由主義、あるいは構造改革主義の本質だ。この種の規制緩和を「国境を超えて、実施するべき」という考え方が、まさにグローバリズムなのである。 EUは欧州におけるグローバリズムの結実であるが、それをより究極的な形に押し進めたのが「共通通貨ユーロ」である。共通通貨ユーロに加盟している国々は、関税に加えて、為替レートという「自国企業」を保護する手段を喪失している。 結果的に何が生じたかといえば、もちろん「市場ルール」という国家の枠を超えたルールに基づく「弱肉強食」の市場競争である。 日本のマスコミは、ユーロを単純思想で「グローバリズムが実現したユートピア的世界」として報じるのみだ。現実のユーロは、決してユートピアではない。むしろ、「サバンナ」的な状況が、共通通貨ユーロにより発生しているのである。 ユーロ加盟国は、それぞれが関税自主権や対ユーロ諸国の為替レートの変動という「盾」を喪失している。結果的に、ユーロ加盟国は、外国から輸出攻勢を受けた際に、「関税で自国企業を保護する」ことも「為替レートの引き下げで、自国企業を保護する」こともできない。 結果的に何が生じるかといえば、生産性が高いユーロ加盟国が、ひたすら生産性が低いユーロ加盟国への輸出を拡大していく「サバンナ」の出現である。 例えば、ドイツとギリシャの生産性の違いは、これはもう「圧倒的」だ。生産性が異なる国同士が関税や為替レートといった「盾」なしで戦うと、ストロー級のボクサーとヘビー級のボクサーが、同じルールで殴り合うような有様になる。生産性が低いストロー級のボクサーの側には、全く勝ち目がない。 読者のほとんどがご存じないだろうが、ギリシャには自動車企業がない。だからといって、ギリシャが車社会ではないかといえば、そんなことはない。ギリシャの鉄道や公共交通網は、日本に比べると悲しくなるほど貧弱だ。国民は基本的には、自動車を運転して移動するしかない。 それにもかかわらず、ギリシャには「国民車」が存在しない。公共交通網が貧弱で、かつ国民資本の自動車企業が存在しないギリシャは、現在はドイツ車を始めとする外国車で溢れている(主にドイツ車、イタリア車、日本車、韓国車など)。 それほどまでに自動車に対する需要が大きいのであれば、ギリシャ国民車が誕生しても良さそうなものだが、現実には不可能だ。何しろ、ドイツ車やイタリア車など「ユーロ加盟国」の自動車に対しては、ギリシャは関税をかけることも、為替レート引き下げで輸入を防止することもできない。 ギリシャ企業が自動車生産に乗り出したとしても、生産性の違いを埋めることは不可能で、結局、ギリシャ国はドイツなどから自動車を輸入し続けるしかないのだ。 ギリシャなどの低生産性国が、ドイツなど生産性が高い国々から自動車等の製品の輸入を続けた結果、ユーロ圏では「経常収支のインバランス」が拡大していった。経常収支のインバランスが何を引き起こすかは、次回以降、解説していく。 ところで、ギリシャがドイツから自動車を輸入し続けるということは、自国で「自動車関連の雇用が創出されない」という意味だ。「関税なし、為替レート変動なし」という「ガチンコのリング」でストロー級ボクサー(低生産性国)とヘビー級ボクサー(高生産性国)が統一ルールで殴り合った結果、ユーロ圏は綺麗に「勝ち組」と「負け組」に分かれていった。 勝ち組、負け組の判定が最も明確に出るのは失業率だ。'13年1月時点の失業率の数値を見れば、勝ち組と負け組の差は「圧倒的」である。 この状況で、負け組に対し勝ち組が「負け組の失業率が上昇しているのは、自己責任」と切り捨てるのがグローバリズムなのだが、読者はいかなる感想を抱いただろうか。三橋貴明(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。
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芸能ネタ 2013年04月09日 14時00分
ラジオ、テレビで大躍進の安住伸一郎アナ フリー転身を留まらせた恩師のひと言
'13年2月度の個人聴取率調査がまとまった。なんとTBSラジオが70期、11年8カ月間連続首位を達成した。 上位の番組は次の通りTBSラジオばかり。(1)『土曜ワイドラジオTOKYO』=TBSラジオ、(2)『安住伸一郎の日曜天国』=同、(3)『大沢悠里のゆうゆうワイド』=同、(4)『昼もゆうゆう120』=同、(5)『大竹まことのゴールデンラジオ』=文化放送、(6)『森本毅郎スタンバイ!』=TBSラジオ、(7)『爆笑問題の日曜サンデー』=同、(8)『久米宏ラジオなんですけど』=同、(9)『ラジオあさいちばん』=NHK第一、(10)『テレフォン人生相談』=ニッポン放送。10本中7本も入っている。 ここで注目されるのが安住の躍進だ。 「前回の調査で安住の『日曜天国』は3位だったが、ワンランクアップと着実に伸ばしている。他に、安住の番組はTBSテレビの『ぴったんこカンカン』が14〜15%、『情報7DAYSニュースキャスター』が12〜13%など全4本が上向き。向かうところ敵なしです」(放送業界関係者) '08年4月に『アナウンス室主事』に昇格し、すでに5年が経過した。現在39歳。これだけの視聴率、聴取率をとっていながら昇格の声は聞かれない。 「安住の年収は推定1500万円といわれています。フリーになれば、10倍は稼げるでしょうね。果たして、今の立場に満足しているかどうか」(芸能リポーター) 当然ながら、安住をスカウトしたい芸能プロは少なくない。 「ひと昔前は、羽鳥慎一、宅間孝行、立花胡桃、ハリー杉山らが所属し、宮根誠司が仕切る『テイクオフ』が濃厚といわれていた。だが、現時点で安住に独立する気はあまりないようです。明治大学時代の恩師である齋藤孝教授に相談したところ、君はTBSで出世の階段を昇った方がいいと諭されたようで、考えを変えたようです」(TBS関係者) 最近、その齋藤教授と“共演”する『情報7DAYS』が終わってから、2人が揃って姿を消すことが多いという。 安住がさまざまな相談をもちかけているともっぱらだが、TBSのエース・アナは何を選択するのか。(編集長・黒川誠一)