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一部相撲ファンに蔓延る複数の悪質行為 再考の余地があるのでは?

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白鵬

 先月度々報じられた、一部プロ野球ファンによる悪質行為。サイン転売や松坂の“右肩破壊”に、マナーや民度を考えさせられた人も多いことだろう。

 ただ、ファンの民度が問われているのは、何もプロ野球に限った話ではない。大相撲もその1つだ。本場所の客席を見ると、今もなお複数の悪質行為を確認することができる。

 例えば、客席の座布団を土俵に投げ入れるいわゆる“座布団投げ”。主に横綱戦で頻発する行為だが、投げられた座布団の多くは土俵まで届かず他の客席に落ちていく。これが他の観客、特に子供やお年寄りの首などに当たったらどうなるか、深く考えなくても分かることだろう。

 本場所での悪質行為というと、コールを交えた手拍子や、花道での過度な接触も目に余る。前者、後者のどちらも力士の集中力を著しく乱す蛮行であり、日本相撲協会が定める観戦約款第8条(禁止行為)や第9条(応援行為)に抵触する。ただ、本場所の観客の中には、これを理解していない人も多いのが現実だ。

 また、誠に悲しいことに、昨今は白鵬をはじめとした外国人力士に対し、差別的表現を交えた罵詈雑言をネット上で浴びせるとんでもない輩も存在する。以上のような悪質行為を目にするたびに、筆者は角界の将来が心配になってくる。

 差別的表現はもちろんいけないが、先に述べた本場所での悪質行為は古くから多発しているものである。恐らく、今その“担い手”となっている人たちも、「昔からやってるから」、「みんなやってるから」という些細な気持ちで手を出すに至ったのだろう。

 ただ、そんなスピード違反者のような言い分を許すと、これらの悪質行為が今までと変わらず後世まで受け継がれることになってしまう。また、それにより何らかの実害や規制がもたらされた場合、未来の力士、未来の相撲ファンが割を食うことにもなりかねない。

 冒頭で触れた松坂の一件のような事態が起こる前に、当事者の方々には自らの振る舞いについて、今一度強く再考してもらいたい。

文 / 柴田雅人

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