親会社が食肉加工メーカーであり、スポーツに興じる子供を持つ母親の間でも『食』に対する関心は高まっている。子育ての真っ最中の母親も手に取りそうなナイスな企画ではあるが、この寮ごはん本は別の見方もできるという。崖っぷちの斎藤佑樹(26)が選手寮のメニューに関するコメントを寄せているのだ。
「大谷翔平もコメントを載せていますが、斎藤は20代半ばの大人なので中身の濃い話をしています。学生時代から野球以外の世界へ行っても通用するくらい、話は上手でしたからね」(スポーツ紙記者)
しかし、本来ならば、料理のコメントも出せないほど活躍していなければならないのだが、現時点で一軍昇格の予定はナシ。先発予定と事前告知された6月7日の二軍戦チケットが完売したと報じられたように『人気』は相変わらずのようだが、こんな証言も聞かれた。
「二軍本拠地の鎌ヶ谷球場では斎藤を見るなり、罵声を浴びせるファンもいます。野次も厳しく、『大谷を見倣え!』とか、昨季の最下位は『オマエのせいだ!』とか言われていました」(NPB関係者)
右肩の故障は癒えたようだが、斎藤の不振はチームに大きな影響を与えたと言わざるを得ない。この料理本の発売と前後して、ファイターズは月例のスカウト会議を開いている。どの球団もそうだが、この時期にドラフト1位候補は数人にまで絞られる。今年の日ハムは安楽智大投手(済美高)に強い関心を持っていることが分かった。
「斎藤を1位指名したのはダルビッシュが米挑戦することを前提に、エースを張れる投手が欲しかったからです。その流れは菅野智之(現巨人)、大谷翔平の強行指名へと続いています」(前出・同)
斎藤の昨季までの3年間の一軍登板は39試合、通算11勝15敗。防御率3.52。斎藤がせめてローテーションを守ってくれさえしていれば、日本ハムのドラフト戦略も違っていたわけだ。
「二刀流の大谷が今季、投手に重点を置いているのは先発スタッフが足らないからです」(同)
仮説の話をしても仕方ないが、斎藤が活躍していれば、打者・大谷は打撃タイトルを争っていたかもしれない。今秋のドラフト会議に向け、安楽を最重要視するのもエースを自前で育てるためであり、言い換えれば、斎藤は“戦力になっていない”ということだろう。
レシピ本『寮ごはん』で気の利いたコメントが言えたのも、二軍暮らしが長いから。このまま料理評論家に転じるなんて事にならなければいいのだが…。