search
とじる
トップ > レジャー > キャバ嬢が生まれる瞬間(53)〜好みの髪型を求めてキャバ嬢になった女〜

キャバ嬢が生まれる瞬間(53)〜好みの髪型を求めてキャバ嬢になった女〜

松林明美(仮名・21歳)

 私はたぶん中学2年生くらいの時に、薄毛の男性が好きで好きでたまらなくなった。その頃、まだ中学生だったから同級生にも薄毛の男子はいなくて、先生の中にも特に見当たらなかったんだよね。私が薄毛の男性の魅力に気がついたのは最初テレビだったと思う。確か、中2の夏休みの夜、寝付けずにテレビをつけたらある映画がやってた。たぶん車に乗って色々やるアクション映画だったと思うんだけど、その主役をやっていたのがニコラスケイジだった。彼はハゲていたけれど、めちゃくちゃかっこよかったんだよね。正直、それまで薄毛の人にいいイメージがなかったのだけどそれを覆された。

 それから私のタイプは薄毛の男になったのだけど、そういう男の人が全然見つからなかった。あれだけ育毛剤のCMがはやっていて、皆、髪の毛のことに悩んでいそうなのに、ごっそりと抜けている人が私の周りにはいなかった。でもそれは当たり前だよね。だいたい薄毛で悩むのは年を取った人が多いから、同年代とばかり交流している間は出会えるわけなかったのだ。

 それで大学に入った頃、キャバをやってる友達から、お客に薄毛の人もたくさん来るよって教えてもらい、すぐに働くことにした。しばらく働いて思ったのは、経営者とか一定の社会的ポジションにいる人は、薄毛の人が多い気がする。男性ホルモンの強さが薄毛を招くと聞くけど、そのバイタリティが仕事にも繋がって、成功を引き寄せているのかもしれない。

 私はニコラスケイジみたいな、カッコイイおじさんハゲも好きだけど、その真逆の人もかわいいと思う。薄毛で自分の容姿に自信が持てずにいる人は、母性本能をくすぐられて、愛おしくなってくるんだよね。キャバクラで働かなければこういう出会いは少なかっただろうから、この世界に入ってよかったと思ってる。将来は薄毛の人と結婚したいかな。

(取材/構成・篠田エレナ)

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ