今年は海外から始動し、ドバイデューティーフリーで3着に好走。帰国初戦の安田記念は好時計で圧勝を飾った。が、次の宝塚記念はよもやの12着惨敗。ひと息入れて馬体を回復させ、万全の状態で臨んだはずの毎日王冠では、格下のチョウサンにあっさりと差し切られてしまった。
宝塚記念は大幅な体重減(16kg)が敗因としても、毎日王冠については「インフルエンザ騒動で帰厩が遅れたけど、影響はまったくない」(上原師)のであれば、敗因は?
「展開のアヤかな。先行した馬のなかでは唯一、掲示板に残っているし、最先着は果たせたからね。力は示せたよ。結果的にはもっと行った方が良かったと思うけど、内容はそれほど悲観していない」と師。続けて、「上位2頭に外から一気にこられてしまった。もし馬体を併せる形になっていたら、違う結果になっていたかもしれない」と冷静に分析している。
その後の経過は至って順調。「前走の疲れはすぐに取れた。日曜(21日)に坂路で少しやって、来週はWコースで」と師。その21日には軽快な脚さばきで坂路800m53秒9→39秒7→12秒9をマーク。いつも通りの調整方法で、愛馬を100%のデキに仕上げる腹積もりだ。
「一回使った上積みがあるからね」トレーナーの視線の先には、すでに2つめの“盾”が見えている。