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船橋競馬 通常通り開催も馬インフルエンザ拡大に関係者は戦々恐々

 きょう20日から予定通り競馬を開催する船橋競馬場では、各車両入り口に消毒用のマットが敷かれた以外は19日の朝もいつもと変わらない風景が広がっていた。今回の開催は22日までの3日間のため、出走予定馬のほとんどはすでに最終追い切りを終えており、本馬場では数頭が軽い運動を行っていた。
 船橋競馬では現在、発熱および水様性鼻汁の漏出の症状を訴える所属馬は確認されていない。また、当場で所持している馬インフルエンザの簡易検査キットの数も約20個と少ないため、当面キットによる検査は行わず、検温や回診を行いつつ様子を見るという。
 今後も、17日に関東地方公営競馬協議会から通達された指示に従って対処していく方針。19日には自主的に消毒を行った厩舎も一部あったが、場全体としては厩舎地区、業務エリアの消毒は開催後、各厩舎については「要望があれば」消毒を行う。
 こういった主催者の対応に対し、現場では「対応が早かった」と一定の評価を下す一方、「南関同士のレースの行き来は認められるということだが、境(共同トレセン)の認定厩舎の安全性は確かなのか」「関係者の出入りについてはセリに行く調教師などもいるし、防疫体制は大丈夫か」という不安の声もある。
 また、船橋競馬では9月24日に交流重賞の日本テレビ盃(JpnII)が予定されているが、現段階ではJRAの安全宣言がいつ出されるかまったくメドが立っていない状況。当日は祝日でJRA所属馬の参戦が客足、売上に大きく影響するだけでなく、出走できないとなれば、レース賞金のJRA拠出分も出ないという最悪の事態も考えられる。千葉県競馬組合関係者も「JRAでの事態が収束してくれないと、こちらも身動きが取れない」と困惑の表情を浮かべていた。

<エミーズスマイル 秋華賞TRは絶望的 フリオーソも帰厩認められず…>
 山元トレセンに放牧に出されていたエミーズスマイル(牝3歳、船橋・出川龍厩舎)は、秋華賞TRの「紫苑S」(オープン、中山芝2000m、9月8日)出走のため、17日に帰厩する予定だったが、馬インフルザの影響で足止めされてしまった。このため、紫苑S出走はほぼ不可能、秋華賞挑戦の目標も暗礁に乗り上げた。
 また、22日に船橋競馬場でお披露目される予定だったJDD優勝馬フリオーソ(牡3歳、船橋・川島正厩舎)も放牧先から出ることができず、イベントは中止。休養中の有力馬が牧場などで足止めされるケースは今後、さらに増加することは必至。このままでは“秋の重賞戦線異常あり”という事態になりかねない。

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