3歳時はNHKマイルC3着、マイルCS5着。そして、前々走の高松宮記念ではクビ差2着…。
素質の片りんを見せながらも、気性の悪さから無冠に甘んじていたキンシャサノキセキが、前走の函館スプリントSでようやく悲願を達成。好位から力強く抜け出す危なげない勝ち方で、重賞ウイナーの仲間入りを果たした。
「折り合いがいつもカギになるけど、千二を中心に使うようになってからはスムーズに流れに乗れるようになってきた」と橋本助手。普段の調教から折り合いに気を配ると同時に、抜け出すとソラを使う悪癖を矯正してきた陣営の苦労が、やっと実を結んだ格好だ。
中間も順調に調整されている。1週前には、函館芝コース(重)で6F79秒6、上がり3F37秒4→12秒9をマーク。「いつもより反応が良くなかったけど、今週、強めに追えば大丈夫。気持ちが若干、緩んでいる点も心配する必要はないでしょう」と仕上げに自信を見せる橋本助手。「函館が合っているのか、今はとても落ち着いている。ここを勝てばシリーズ優勝が見えてくるし、秋につながるレースをしてほしい」とさらなる飛躍を期していた。
サマースプリントシリーズのすぐ先には、GI・スプリンターズSも控えている。南半球産の遅咲きが、いよいよ主役に躍り出るか。
【最終追いVTR】ダートコースで5F66秒9、上がり3F36秒8→12秒0(一杯)。行きたがる素振りも見せず、鞍上との呼吸はピタリ。終いは時計ほど切れた印象はないが、及第点を与えられる内容だった。