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チームはボロボロなのに社員はニコニコ 社長が命じた阪神の裏事情

 開幕から20試合を終え、ホーム、ロードともに負け越し。打線がリーグワーストで浮上のきっかけも掴めない(4月20日時点/2割2分7厘)。阪神タイガースは、すでに片足を泥沼の中に突っ込んでいる
 「今年のセ・リーグは混戦が予想されていましたが、阪神と広島の西日本にあるチームが共に5位と6位に沈んでいます。関西で野球の話をすると、パ・リーグのオリックスも最下位に沈んでいるせいか、活気が感じられません」(在阪記者)

 3月31日には、ヤクルトの成瀬善久に移籍後初白星をプレゼントした。成瀬といえば、阪神も獲得を狙っていたが、ヤクルトが獲得したという経緯がある。フラれた相手をメッタ打ちにしたいところだったが、二回以降は打線が沈黙。成瀬が降板後もヤクルトの継投策に手も足も出ず、逆転負けの赤っ恥をかかされた。
 しかし、なぜか球団スタッフは明るい。敗戦に関する厳しい質問にも“笑顔”で対応していた。
 「南信男球団社長が年賀式でそう指示しているからです」(球界関係者)

 同社長は仕事の始めでもある球団年賀式の壇上挨拶で「結束という意味でコミュニケーションを大事にしてほしい。1年間のサイクルで先をにらみ、スピード感を持って仕事をしてほしい」と伝え、次のように締め括ったそうだ。
 「1年間、いいときばかりではない。常に前向きな気持ちで取り組んでほしい」

 チームが不調でも、それは一時のことであり、球団スタッフが悲観的な考えを持ってはならないというわけだ。和田豊監督(52)を会社全体で支えようとする姿勢も間違っていないが、こんな声も聞かれた。
 「全ての戦力補強で失敗した負い目があるのかもしれません。成瀬、金子(千尋=31/オリックス)にフラれ、オフの補強ポイントだった先発投手の増員ができないまま、シーズンを迎えてしまいました。金子のオリックス残留が決定した直後、阪神フロントはトレードによる投手補強を示唆したものの、開幕後1カ月が経ったいまもそういう話は全く聞こえてこない。交渉段階で相手チームに断られたのでしょう」(前出記者)

 さらには、今後の試合に関する不安材料も出てきた。
 「阪神は成瀬にやられた後、巨人のポレダと高木勇、中日のバルデスなど初対戦の投手に次々と負けています。打線は彼らに苦手意識を植え付けられてしまった」(同)

 同じ関西で大量補強を敢行し、優勝候補筆頭にあげられたチームではこんな噂も飛び交っている。
 「森脇浩司オリックス監督(54)の途中休養説が囁かれています。阪神はメモリアルなのでそういう醜態はないと思いますが…」(同)

 和田監督はメモリアルイヤーを優勝と日本一で飾ることを大いに期待されている。悲観的な考えを持ってはならないとするフロントの指針があるとしても、目標から大きくかけ離れた成績が続くようならば、何かしらの手を打たなければならない。
 いまは社員もニコニコかもしれないが、トラはお家騒動の尽きない球団でもある。スタッフの笑顔はいつまで続くことやら…。

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