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今週の中央競馬 開催中止か

 今週の中央競馬(新潟、小倉、札幌)は開催中止のピンチに陥った。
 36年ぶりの悪夢が中央競馬を襲った。昨15日、美浦トレーニングセンターで「馬インフルエンザ」に罹患(りかん)した馬5頭が確認され、美浦、栗東の両トレセンと函館競馬場(札幌開催に備えた馬が滞在)からの馬の移動は全面ストップされ、今週の競馬開催は事実上不可能になった。
 これまでの経緯は…。先週末から東西のトレセンで熱発する馬が続出。美浦トレセンでインフルエンザに罹患した疑いのある馬の鼻汁を競走馬総合研究所栃木支所に送り検査した結果、陽性反応が出た。現在までに5頭が確認されているが、「これからさらに増える可能性がある」と美浦トレセン診療所の本城所長は憂える。
 馬インフルエンザは過去にも猛威を振るっている。今から36年前の1971年(昭和46年)末に大流行。翌72年の1月、2月は関東圏の開催が中止に追い込まれ、中央競馬はパニック状態に陥った。これを教訓に、ワクチン接種が徹底された。生れた年に2本、その後は半年ごとに1本接種することが義務付けられた。
 そのため、「36年前のような非常事態にはならないでしょう」と本城所長は話すが、予断を許さない状況にあることは間違いない。ちなみに、栗東トレセンでインフルエンザの疑いのある馬はまだ、簡易検査の段階。栃木の総研で検査中だ。
 日本中央競馬会は(JRA)は監督官庁(農林水産省)と今週以降の競馬開催について協議を重ねている。リミットは出馬登録が始まる12時。JRAは、「札幌だけでも開催できないか、監督官庁に要請する」意向だが、函館に滞在している馬の移動がストップされている以上、単独開催も難しい。
 果たして、開催中止がいつまで続くのか、関係者はもとよりファンも当分は、気の休まらない日が続きそうだ。
◇馬インフルエンザ◇届出伝染病に指定されている馬特有の発熱を伴った急性の呼吸器疾患。感染力が著しく高く、性別、年齢に関係なく発症し、発見されたときにはすでに複数の馬が感染しているケースが多い。
 感染は人のインフルエンザと同様、空気中に飛散したウイルスを吸い込むことによって伝染する。日本では36年ぶりの罹患となったが、欧米では現在でも毎年、発病が確認されている。
 病原体はオルソミクソウイルス科のA型インフルエンザウイルスで、ウマ1型(H7N7)とウマ2型(H3N8)の亜型がある。とくに、ウマ2型ウイルスは病原性が強く1994年の中国では137万頭が感染し、1万9000頭が死亡したと伝えられている。
 治療は安静療法が有効で軽症の場合は1週間、重症でも10日から2週間ほどで回復する。

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