「彼の家へ行き来するようになった時のことです。ある日、何かの通知を知らせるアラームが彼の携帯から鳴り響きました。すると彼はパソコンの電源をつけ、知らない女性のネット生配信を見始めたのです。そして一緒にいる私のことは、ほったらかしで、キーボードを打ってコメントを送り、画面に向かって一喜一憂していました」
春菜さんの恋人は、インターネット配信をする女性のファンだったのだ。相手がアイドルやアーティストならば、まだ許せたものの、まったく無名の女性に熱を上げている彼に、彼女はドン引いたという。
「だって可愛いアイドルとか、綺麗な女優ならばまだわかりますけど、彼が夢中になっていた相手は、たいして美人でもない一般人の女性なんです。そんな女性に私は負けているのかもしれないと思うと、腹も立ちました。それと特に引いたのが、彼はその女性にプレゼントまでしていたんです」
ネット配信者は、自身のプロフィールに銀行口座や、通販サイトの欲しいものリストなどを公開し、リスナーからの援助を募ることが多い。そして春菜さんの彼も、会ったことのないネット配信者に貢いでいたのである。
「さすがにプレゼントまでしていたのには呆れましたね。私には、ろくに物をくれないくせに。それにいくら『やめてほしい』と言っても聞く耳を持ってくれないので困っています」
まだ辛うじて付き合ってはいると話す春菜さんだが、この趣味が続くようであれば、別れも考えているという。
(取材/構成・篠田エレナ)
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