海外ニュースサイト『Storypick』と『The Hindu』は2019年5月8日、インド・カルナータカ州で、28歳の男性宅配員が、ピザの到着が遅れたことを理由に客から暴行を受けたと報じた。
記事によると、男性宅配員は注文を受け、客のもとに向かったが、道路が混んでいて予定より30分ほど到着が遅れてしまったという。ピザを注文した5人組の男性客は、男性宅配員が謝罪をしたにもかかわらず、到着が遅れたことに次々に文句を言い始めたそうだ。男らはピザを無料にするよう男性宅配員に迫ったが、男性宅配員は「それはできない」とていねいに説明。しかし無料にできないと言われたことに腹を立て、男らは玄関先で男性宅配員を意識不明になるまで次々に殴ったという。
たまたま通りかかった人が、意識を失い玄関先の路上に倒れている男性宅配員を見つけ、救急車を呼んだ。男性宅配員は運ばれた病院で意識を取り戻し、男5人は全員逮捕された。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「無料にできないのは当たり前のこと。暴力を振るうのはおかしい」「5人で殴りかかるなんて最低。宅配員が仕事に戻れないかもしれないと思うと気の毒」「宅配員はきちんと仕事をした。かわいそう」といった声が挙がっていた。
宅配によるトラブルは海外に限ったことではない。日本でもピザの宅配員は、さまざまなトラブルに出くわすことが多いようだ。
20代のピザの男性宅配員は女性客に気に入られ、電話番号を教えられ、連絡をするように何度か迫られた。男性は女性客をうまくかわしていたが、ある配達の時、女性客に“全裸”で迎えられたというのだ。
「僕の店舗は配達する担当の地域が決まっているため、他の人に代わってもらうわけにはいかなかったんです。そのため自分が毎回、配達する羽目になってしまった。全裸で迎えられた後は、怖くなって結局お店を辞めました」(20代のピザ宅配員)
また別の20代の男性ピザ店員は、姿を見せようとしない客に恐怖を抱くことが多かったそうだ。客がドアのチェーンを外してくれず、隙間からピザと料金の受け渡しを行ったり、姿を見せたくないのか、玄関先に「ピザはここに置け」というメモが残されていたこともあったという。料金も一緒に置かれていたという。
さらに最近では、年配者から説教をされたようだ。「最近の若者はダメだと延々と説教されました。かなりの剣幕だったので、怖くてその場から立ち去ることができなかったです」(別の20代のピザ宅配員)
近年ではアプリやネットでも気軽にデリバリーが頼めるようになった。しかし宅配員にまで過剰なサービスを求めるのは、行き過ぎた行為だといえるだろう。