井手はラジオにおいても、パンツ一丁の“ほぼ全裸”スタイルで登場。2016年4月に発生した熊本地震以降、地元の番組出演が増え、熊本移住を決断したという。すでに2本のレギュラーも決まっており、「僕が復興される感じです」と話し、笑いを誘った。
井手といえは、全裸芸のほか、100メートル走を11秒台で走るなどスポーツ万能人間である。非の打ち所がないように見えて、隠れた苦労人でもある。
「井手らっきょは、井手ひろし名義で80年代はじめにものまね芸人としてデビューします。当初は髪がフサフサのイケメンキャラであり、俳優として『ふぞろいの林檎たち』(TBS系)にも出演していますね。しかし、スランプに陥り、ストレスから脱毛症に陥ってしまいます。当初はかつらをつけながら仕事を続けていましたが、ビートたけしから軍団入りを打診され、頭をそりあげた現在のスタイルが誕生します。もともと、運動神経が抜群であったことから、草野球の戦力としてスカウトされたのもあるでしょうが、井手はたけしが同じ太田プロダクションに所属(当時、その後オフィス北野)していたので、苦悩する若手芸人に声をかけたのでしょう」(放送作家)
たけし軍団入り後は、キレの良い全裸芸で人気を博す。一方で得意の野球では新たな事業展開も模索する。
「2000年代には、投資バラエティ番組『マネーの虎』(日本テレビ系)に出演し、元プロ野球選手が指導する野球塾開校をプレゼンするも、経営計画の甘さや、借金があることなどを堀之内九一郎社長に激しく詰められます。しかし、情熱が認められ、番組史上最高額の2270万円の投資を獲得します。学校は熊本にあり、これまでも東京と熊本を行き来する生活であったことから、今回の熊本移住につながったのでしょう」(前出・同)
紆余曲折の人生を歩んできた井手らっきょが、故郷でどのような活躍を見せるのか期待したい。