例年、ペースが緩くなりやすいレースで、過去10年のうち、前半3Fが後半3Fよりも速かったのはイングランディーレが押し切った2003年のみ。天皇賞・春(GI、京都芝3200メートル、5月3日)の前哨戦のため、ここで無理をさせたくないという各陣営の思惑があるのだろう。この状況なら、ホクトスルタンの大逃げが決まっていい。
菊花賞6着など、もともと素質の一端を示してきた同馬だが、父が晩成ステイヤーのメジロマックイーンらしく、古馬になってから著しく成長。昨年は天皇賞・春でアドマイヤジュピタの4着(0秒5差)、続く目黒記念では菊花賞2着のアルナスラインを完封して初重賞制覇と、本格化を強く印象付けている。
今回は10カ月ぶりの実戦となるが、この復帰戦へ向け中身の濃い調教を積み重ねてきた。1週前の18日には栗東CWで6F84秒2(一杯)をマーク。直前も6F81秒5、上がり3F39秒7→13秒2(一杯)を力強いフットワークで叩き出しており、気配は日を追うごとに上向いている。
「今週の動きはまずまず良かった。欲をいえばもう1本追いたいところだったが、態勢は整ったよ」と庄野調教師もデキに及第点を与えていた。
指揮官が「気持ちで走る馬」と評するように、鉄砲は(8)(1)(1)着のハイアベレージ。中山コースも(2)(10)(1)着と相性が良く、なかでも芝2500メートル戦はサンシャインSで2着馬に6馬身差をつける圧逃劇を演じた最良の舞台だ。乗りかわりも思い切った逃げに定評のある藤田騎手なら心配無用。“あれよ、あれよ”の逃亡劇が決まるシーンは十分ある。