完全復活を遂げたカネヒキリと、昨年の覇者ヴァーミリアンで2強といわれているが、カネヒキリはJCダートを頂点に、パフォーマンスが徐々に下降。ヴァーミリアンも中間、右肩の出が悪くなって最終追いを水→木曜へスライドするアクシデントがあり、この2頭で決まるとはとても思えない。
デキの良さ、ここへの本気度はメンバー随一。バンブーエールが大波乱の立役者になる。
前走の根岸Sは1番人気に支持されながら0秒7差5着。メンバー最重量の59キロがこたえたこともあるが、何より、問題があったのはメンタル面。安達調教師、松岡騎手いずれも「休み明けで気持ちが入っていなかった」と口をそろえる。そのうえ、当時は「まだ体に余裕があるし、次につながるレースをしてくれれば」(安達師)という状態。直線伸び切れずに終わった内容は、陣営にしてみれば“予定通りの負け方”だったともいえる。
ひと叩きした上積みは相当。最終追いは主戦の松岡騎手が栗東へ駆けつけ、坂路800メートル53秒6、ラスト1F12秒9を余力たっぷりにマークした。「本来の気合が出てきているし、状態は確実に上向いています」と指揮官が笑みを浮かべれば、松岡騎手も「いい動きだったし、最後の勢いも良かった」と手応えをガッチリつかんでいた。
久々のマイル戦がカギになるが、3歳時には二千の交流GIで連続2着の実績。また、千四のペルセウスSでは残り200メートルから一気に2馬身半も突き放しており、1F延長で脚が鈍るとは考えにくい。そのペルセウスSで繰り出した豪脚(上がり3F35秒7)をもってすれば、おのずとダート王の座が見えてくる。
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