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オリックス担当記者が分析、開幕3連戦ソフトバンク相手に1勝2敗をどう評価する?

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田嶋大樹

 プロ野球の公式戦が30日にセ・パ両リーグともに開幕した。オリックス・バファローズは、昨年日本一の福岡ソフトバンクホークスと、敵地である福岡ヤフオクドームに乗り込んでの3連戦を1勝2敗の成績で終えた。

【対 ソフトバンク開幕3連戦試合結果】
3月30日 ●西勇輝 0-2 岩嵜翔○
3月31日 ○田嶋大樹 8-4 武田翔太●
4月1日 ●山岡泰輔 2-13 石川柊太○

 昨年は楽天を本拠地、京セラドーム大阪に迎えた3連戦だったが、3連敗を喫してしまい、スタートダッシュには失敗したかのように思われたが、4月は持ち直している。その後、5月の大失速により実質1年間が終わってしまった感じは否めない。ちなみに、優勝争いを最後まで繰り広げた2014年は、開幕3連戦を1勝2敗で終えると、その後、7連勝の快進撃を見せて、10試合を8勝2敗と、スタートダッシュに成功している。

 今年の開幕3試合を見ると、ルーキー山足達也のヒット1本で、千賀滉大から手も足も出させてもらえなかった初戦は、西が粘り強く投げていたが、とても気の毒だった。オリックスは同じピッチャーに何度もやられるところが、チームの歴史を紐解いても多々あるだけに、ここは早めに攻略しておかないと、ソフトバンクに1勝の計算を立てられてしまう。

 第2戦は即戦力と呼び声高いルーキーの田嶋大樹と、武田翔太の対戦、田嶋は「立ち上がりは気持ちが前に出すぎてしまい、力んでしまいましたが、3回以降は本来のピッチングをすることができたと思います。いい緊張感の中で投げることができました」と登板後に振り返っていたが、かなり緊張していたようで、「初回はフワフワしていた」とか。緊張したことにより、プロとアマの違いを早速感じることができたとのこと。こんな状況においてもソフトバンクを5回投げて1安打ピッチングで抑えることができたのは、ソフトバンク側に嫌なイメージを残すことができたのではないだろうか。

 そして、福良監督がいちばん誤算だったのは、オープン戦で先発投手陣の中でいちばん良かった山岡が、第3戦で2点の先制リードをもらった直後、中村晃に満塁ホームランを打たれてしまったことである。山岡も「5回まではなんとか粘って投げることができたと思いますが、打線が先制した直後の6回ですね。フォアボールもそうですが、ホームランだけはなんとしてでも防がなければいけない」と悔やんだ。この試合では、大卒2年目の黒木優太や、高卒2年目で支配下登録されたばかりの榊原翼が大乱調だったことも不安材料になっている。やはりまだ、中継ぎ陣が安定していないのは気がかりだ。

 3日からは本拠地の京セラドームに舞台を移して千葉ロッテとの3連戦が待っている。初戦にはエース金子千尋が登板予定。その後の2試合は、新外国人選手のアルバースと、外国人エースのディクソンが控えている。開幕ローテ入りが期待されていた高卒2年目“オリの神童”山本由伸は、しばらくファームで先発の調整を行い、1軍のローテに穴が開いたらすぐにでも昇格できる準備をすることになった。

 打線は開幕1軍を逃すも、2戦目から合流しスタメンで出場し続けているT-岡田、クリーンナップの吉田正尚が絶好調。マレーロや小谷野栄一は今年も安定した成績を残してくれそうだ。宗佑磨も第2戦では活躍を見せており、ハマってくれれば戦力になる。ロメロや中島宏之に関しては、打席数を重ねていけば問題ないだろう。

 ソフトバンクとの開幕3連戦は、2勝1敗にできた可能性が高い試合だった。山岡は優勝へのこだわりが人一倍強いだけに、次回までにはしっかり修正してくるはずだ。3日からの千葉ロッテ3連戦、6日からメットライフドームに乗り込んで行う埼玉西武戦の計6連戦で、チームに貯金を作りたいところ。

 まずは3日に先発する金子と、生まれ変わったオリックス打線に勝率を5割に戻してもらうことが必要不可欠である。

取材・文 / どら増田
写真 / 舩橋諄

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