数店舗を回ってもらった結果、どこの売り場でも必ず見かけたのが『ドラゴンボールZ』や『NARUTO -ナルト-』で、特にナルトはショー・コスギのニンジャシリーズ時代から続く人気のおかげか同作はDVD以外の関連商品も充実しているとのこと。他にも『攻殻機動隊SAC』、『カウボーイビバップ』、『デスノート』、『バッカーノ』、『ガンダム00』、『コードギアス』、などはほとんどの売り場であるとか。やはり海外展開しているバンダイ関連の作品が映像ソフト面でも強いのだろうか? 俗にいう深夜系の萌えアニメでは、『ラブひな』、『ちょびっツ』、『涼宮ハルヒの憂鬱』、『けいおん!』などが大きな売り場がある店舗であったとの報告をもらった。大手のチェーン店には必ず日本アニメだけの売り場があるとのことで、一つのジャンルとしての存在感は一応あるようだ。ラインナップは若干古いが、普通のスーパーや家電量販店にこれだけの作品数があるということは、それなりに米国でも日本アニメ浸透しているといえよう。
ただ、日本同様、オタ向けアニメで共通の話題を話せる人を探すのは困難とのこと。日本同様、アニメの話題はネットの掲示板でするのが一番多いようだ。品揃えもネットの方が圧倒的に多く、アニメDVDは店頭よりネット通販で買う人が多いとのこと。アニメ専門ショップがなく、店舗特典がつかない米国でネットが強いのは当然なのかもしれない。
また、アニメDVDの価格の安さは注目したい。米国のアニメDVDは日本のように“巻”で分けるのではなく、1シーズンごとの“ボックス”が基本。価格は映像特典やオマケがつかないものの新作で「1ボックス」で39ドル、ちょっと古い作品で29ドル。日本でDVDを買うと一巻が5000円以上するのを考えるとかなり安い。ちなみに、布留川氏の話では米国では日本アニメよりも特撮の方が人気があるとのことで、特にゴジラをグッズを持って行くと結構喜ばれると話していた。(斎藤雅道)