『水曜日のダウンタウン』は、近年のバラエティ番組にはあまり見られない過激な企画を毎週に渡り行っており、平成末期のバラエティ界に一石を投じた存在だった。そのチャレンジ精神が令和時代にも続くのか、注目したいところだ。
さて、『水曜日のダウンタウン』はあくまでバラエティ番組であり、犯罪性はないが、平成の芸能史には、実際に芸能人が拉致されかけた、もしくはされた事件がいくつかある。
男性芸能人で有名なのは笑いコンビ「千原兄弟」の千原ジュニアである。
ジュニアはある日、道頓堀を歩いていた際、ヤクザに「アニキが焼肉屋におるからあいさつしてけや」と声をかけられ、それを断ったジュニアが、首根っこを掴まれてそのまま焼肉屋へと拉致されたのだ。ジュニアは店にいたヤクザたちにボコボコにされたが、見かねた別のヤクザが仲裁に入り、なんとか事なきを得て解放されたという。
また、これは実際に大事件に発展したケースであるが、1989年11月、当時の人気アイドルだった西村知美の山口県の実家に登山ナイフを持った男がやってきた。男は対応に出た西村の実姉にナイフを突きつけ、車の後部座席に監禁。そのまま、東京方面に車を走らせ、姉から西村の自宅住所を聞き出そうとしたのだ。
西村の姉は途中の駐車場で救助され、怪我なく解放されたが、西村はこの事件に強いショックを受け、以来、30年近くこの事件について触れることはなかった。
力なき者をターゲットにした誘拐行為は、許すことのできない凶悪犯罪である。芸能人のみなさんは是非、気をつけていただきたい。