キャバクラでドンペリをオーダーするお客でも珍しいけど、一晩で40万円近くも使ってくれるなんて、最近の景気から考えると神様のような客。
いったい何者? でも、ちょっとチビだけど、お金持ってたからすぐにサセちゃったの、でもその後がタイヘ〜ン。ちょっとさあ、自分のオンナだ、なんて勘違いしないでよね。こういうタイプって少し厄介者。でも、さすがにオンナを喜ばせるツボを抑えるのは特技みたいね。「今度おいしいタイ料理でも食べに行かない?」なんて、軽く言っておいて、次に会ったときに航空券を手渡されて、「気に入るか、判らなかったけど、結構いいホテルも予約したんだ」だって、何のこと言ってるの? この人は…ちょっと、潤子おねーちゃん、これがバブルって言うのかしら…とうとうヒトミにもラッキーな人生がやってきたってことね。
バンコク到着すると、お迎えの黒のCLSに乗り込みご満悦だけど、ますますこのオトコの素性が気になるの。何やってるのかしら? ま、普通の商売じゃないことは確かね。
さて、ホテルはペニンシュラのジュニアスイート、ああ、なんてゴージャスなの…「そろそろ晩ごはんでも行こうよ」って、スクンビットの『シーフードマーケット』へ。段々この人のことがホントに好きになりそう。
自分たちで選んだ食材をその場で瞬間調理、しかも美味。すこし猥雑な感じもするけど、なんてロマンチックな夜なの。すると、「ヒトミちゃん、実はお願いがあるんだけど?」え、なあに。「僕はこの後も仕事で滞在しなければならないんだけど、この荷物を成田で待ってる人に渡してくれない?」って、何言ってるの、この人? で、中身は何なの? 「いやあ、ただのお土産だよ」って、やっぱりこんなオチがあったわけね。絶対、嫌です。「何だよ、ここまで付いてきてこんな簡単なお願いを聞いてくれないなんて」(次回に続く)
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