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丹下日出夫の虎の巻 天皇賞・春(GI、京都芝3200メートル、5月3日) 打倒アサクサキングスの一番手はこの馬だ

 ダービーを頂点とする3歳クラシックは、一連のトライアルのどこかで、走破タイムやラップなど、その馬の能力の在りどころを把握できたりするものだが、20数戦ものキャリアを積んだ古馬ともなると、ことは単純には運ばない。

 とくに、3200メートルの天皇賞に至る中長距離系の競馬は、長丁場であるがゆえに、道中のペースの緩急が激しく、同じ距離を走っても、走破タイムに2〜3秒の誤差が簡単に生まれてしまう。
 しかも、底力型の持久力タイプが集うだけに、上がり3Fのラップの優劣が、即結果に結びつくとは限らないから、やっかいだ(近年の中長距離は、層の薄さにも問題あり)。
 ただ、格好のサンプルというか、昨春の盾を制したアドマイヤジュピタは、前年のAR共和国杯を歴代2位にあたる芝2500メートル2分30秒8で制覇。それを起点に、後の天皇賞につなげている。
 翌2008年のAR共和国杯は、アドマイヤジュピタと、わずか0秒1差の2分30秒9でスクリーンヒーローが優勝。余勢を駆って、続くジャパンC制覇を成し遂げたのは記憶に新しいが、JC好走の要因がAR共和国杯の走破タイムということになると、天皇賞・春にも、そのまま通じて不思議はない。
 ただし、AR共和国杯はハンデ戦。当時は53キロという軽ハンデに恵まれたスクリーンヒーローにがい歌が上がったものの、2着のジャガーメイルは56キロ。3着のアルナスラインは58キロを背負っていた。もし斤量が異なっていれば、結果も後の戦績も違ったものになったかもしれない。

 なんて、わずかコンマ2秒の差でJC出走を逃したジャガーメイルは、その後、海外へ目を向け、世界の超一流の中長距離馬が集う香港ヴァーズ(国際GI)で僅差の3着。潜在能力の高さを改めて示した。
 今回は4か月半ぶりの実戦となるが、調教過程は、前回の休養明け(1着)とほぼ同じ。初めての京都もコースの特性を知り尽くしたアンカツが鞍上となれば、心配する必要はないだろう。スクリーンヒーローと同斤なら、胸を張って天皇賞の本命に推せる。
 もちろん、充実著しいアサクサキングスの存在は百も承知。3000メートルの菊花賞制覇を筆頭に、昨年の天皇賞・春で0秒3差の3着等々、京都コースは<3010>とめっ法得意。しかも、今季はともに58キロを背負い、京都記念→阪神大賞典を連勝。決して得意とはいえない、坂のある阪神も軽々と突破した。よほどのアクシデントや体調不良でもない限り、凡走は考えにくい。
 これを凌駕(りょうが)する本命馬がいるとすれば、まだ勝負付けの終わっていない、単純に同馬を上回るポテンシャルを秘めた素材、もしくはレース実績に注目するしかないのだが、冒頭でも述べたように、AR共和国杯組には、その要素が詰まっている。
 阪神大賞典はアサクサの4着に終わったスクリーンヒーローも、今回は1キロ減の58キロ。有馬記念の直線でのアゴの上がり方を見ると、直線がフラットな京都にかわるのもプラス材料だ。日経賞勝ちで復調をアピールしたアルナスラインも、チークピーシーズ着用が功を奏し、復調気配がありあり。ジャガーメイルを筆頭とするAR共和国杯組が、アサクサキングス包囲網を形成する天皇賞・春とみた。

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