まず、今回の替え歌騒動をまとめると、パーマ大佐は童謡「森のくまさん」の替え歌を自身のネタとして持っており、2016年12月7日に「森のくまさん」を発売。これに対して、童謡「森のくまさん」の日本語歌詞を手がけた馬場祥弘さんが、「著作者として人格権を侵害された」として、パーマ大佐と曲を制作・販売したユニバーサルミュージックに慰謝料300万円の請求を通知。
「事前に許可を取るのか?」という素朴な疑問に対しては、替え歌の第一人者である嘉門達夫によると、替え歌を発売する前には、楽曲権利を管理している出版社に確認をし、さらに楽曲の権利者などにも許可を取っているという。
ただ、嘉門達夫の場合、歌詞全部を変更する替え歌が多いが、今回のパーマ大佐の場合、元の歌詞を使用しつつ、自身の替え歌を挿入するというパターンだった。嘉門によると「メロディーを使って全く違うことを言うのはOKなんです」と説明。その場合は、許可を取らないケースもあるという。
そこで注目なのが、年末の大人気特番「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」(日本テレビ)の「絶対に笑ってはいけない」シリーズでの替え歌コーナー。お笑いコンビ・品川庄司の品川祐が料理のお題を出し、ダウンタウンの浜田雅功、松本人志、月亭方正、ココリコの遠藤章造、田中直樹がお題に即した替え歌を即興で披露するというもの。
これまで童謡の「大きな栗の木の下で」、「サッちゃん」、歌手の楽曲では「渚のバルコニー」、「TOKIO」などが使用されている。基本的にすべて替え歌であるが、追い込まれたメンバーは原曲の歌詞を歌ってしまうケースもある。この「笑ってはいけない」シリーズでの替え歌は許可を取ってるのか?
テレビ関係者によると、「日本テレビはコンプライアンスやチェックが厳しいですから、事前に許可を取っていると思います」とのこと。
ひとまず、「ガキ使い」においてトラブルはなさそうだが、今回の「森のくまさん」騒動で、テレビ各局はバラエティ番組での替え歌コーナーに関してますますシビアになっていく可能性がある。変に萎縮しなければいいが…。