女傑ウオッカとは初対決になるが、対ディープスカイとはダービーでコンマ2秒差。また、スーパーホーネットとは前々走のマイラーズC(3着)で、クビ+ハナ差の接戦を演じている。確固たる実力の裏付けがある。
昨春のスプリングSを最後に勝利の女神から見放されること1年2カ月余り。芝崎助手は「掲示板には載れると思うけど…」と控えめだが、主力馬たちを脅かす存在であることには間違いない。
前哨戦の京王杯SCは7着に敗退。1番人気を裏切ったが、敗因は明らか。「乗り役(田中勝騎手)に引っ掛かるという先入観があったから、最初から構えて乗っていた。先行力が身上なのに、追い込み馬のような競馬をしてきた」と芝崎助手は釈然としない口ぶり。
「おまけに、向正面で挟まる不利があり、そこから外に持ち出すまでのロスも大きかった」と落胆の色を隠せない。ただ、実力負けではなかっただけに、巻き返しの可能性は十分ある。とりわけ、この馬を手の内に入れている岩田騎手とのコンビ復活は心強い。
凡走直後だが、調子に狂いがないのも何よりだ。1週前追い切り(27日、南ポリトラック)は、5F68秒6と軽めながら、躍動感あふれる動きで好調をアピールしている。
「勝算ですか? スムーズに折り合いがついて先行力を生かせれば、一角を崩せるかもしれないね」と芝崎助手。前が残る今の東京。持ち前のしぶとさを生かし、粘り込むシーンがあっても不思議はない。