通夜当日は雨が降りしきるなか秋元康氏、平尾昌晃氏、倍賞千恵子、山田邦子、古谷一行、神田うの、南野陽子、荒川静香、渡辺めぐみ、川崎麻世ら、多くの著名人や芸能関係者1500人。さらに、ファンら約800人が別れを惜しんだ。
祭壇には川島さんが愛好していたワインのボトルや今年1月に亡くなった愛犬「シナモン」を模した人形などが飾られた。
喪主挨拶で、夫でパティシエの鎧塚俊彦氏は、「最後まで立派だったと思います。川島なお美は最後まで川島なお美でした。最後の最後まで女優を貫けましたのも、皆さんのご支援のたまものと感謝しております。女房は、川島なお美は本当に幸せでした」と声を震わせながらコメントした。
鎧塚氏は通夜の後に報道陣の取材に応じ、あらためて川島さんを、「最高の女房で、出来過ぎた女房です」とコメント。一度夫婦喧嘩した時のエピソードについて、『離婚しよう』と言ったら『死んでも別れないから』と言われてジーンときました」と涙をこらえながら回想した。
また、抗がん剤治療ではなく、民間療法を選択したことに関しては、「抗がん剤を使わなかったのは女優としての美学で、後悔はしていないと思う」と説明。川島さんの戒名の「秋想院彩優美俊大姉」については、「なお美の名前と僕の名前と、女優を最後まで全うしたということを戒名にしてくださいとお願いした。とても気に入っています」と話した。
なお、川島さんは昨年1月に手術を受けたが、半年後の7月にがんが再発していた。その時鎧塚氏だけは「余命1年」と宣告を受けていたが、川島さんは余命を知らされておらず、知ろうともしなかったとのこと。抗がん剤治療も、川島さん本人と話し合い、女優として舞台に立てなくなる可能性があるため、選択しなかったそうだ。(斎藤雅道)