「竹内は、昨年11月に婚活サイトで被害女性と知り合うと、数回で深い関係になり、『ずっと一緒にいたい』などと甘く囁いていた。彼は妻子持ちなので、ハナから騙すつもりで近づいたんでしょう」(全国紙記者)
被害女性についたウソも分かりやすい。
「勤めている自動車販売会社が潰れそうなので転職したい」
ここまではベタな結婚詐欺のパターンだが、ここから話が飛躍する。
「ヘリの操縦士になりたいから、パイロット養成学校に入学しなければならない。そのための入学金などの学費が足りない」
まるで最近流行の「国際ロマンス詐欺」(外国人の男がパイロットやエリート兵士を装ってネット上で日本人女性を騙す手口)のようなセリフである。
すっかり信じ込んだ女性が、昨年11月30日から200万円ずつ3回にわたって計600万円を振り込み、さらに「足りない」と言われて12月3日に35万円を振り込むと、ぱったり連絡が途絶えたという。
竹内容疑者は2009年4月にオリエンタルランドに入社。運営本部セキュリティ部に所属し、園内の消防士のような業務に就いていた。同社の平均年収は容疑者の年齢で700万円ほどだというから、同世代ではかなり裕福なはずだ。
「美人の奥さんと子ども1人の3人で暮らしていますよ。近所付き合いはあまりありませんが、白い大きな車に乗っていて、お金に困っているようには見えませんでした」(近隣住民)
騙し取った金は、いったい何に使っていたのか。
「逮捕当初は『借金返済のためだった』と言っていたが、その後、『騙し取った金の大半は株につぎ込んだ』と供述を変えている。信用保証取引で、株が下がって保証金の追加に追われたようだ」(捜査関係者)
夢の国に勤めながら、株で一攫千金の夢を見た男は、今頃、留置場で悪夢を見ていることだろう。