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【放送事故都市伝説】娘を“釜茹で”にした鬼ママがテレビ出演「娘を探して欲しい!」

 近年あまり放送される機会がなくなった「人探し番組」。昭和の時代は特別番組以外にも、ワイドショーなどでも頻繁に人探しを行うコーナーを放送していたが、この事件以上にショックな結末はそうそうないだろう。

 1976年10月21日、宮崎県のネクタイ販売員Tさんの妻・Sが殺人の容疑で逮捕された。Sは自身の義理の娘である5歳の絹代ちゃんを沸騰した風呂に入れて殺害したのだが、実はこの継母は娘を殺したことを隠し、「娘が遊びに出たまま帰ってこない」と全国放送のテレビに出演していたとんでもない「鬼ママ」だったのだ。

 Sの逮捕を報じる当時の新聞によると、彼女は10月1日夜、絹代ちゃんと長男(4歳)を風呂に入れようとした際、喧嘩をはじめてしまい、まずはお姉ちゃんの絹代ちゃんを懲らしめようと、熱くなった風呂に絹代ちゃんを沈めた。「熱い」と泣き叫ぶ絹代ちゃんだが、Sはその声を無視し数十分、風呂を熱し続けた。泣き声がしなくなったので、慌ててSが様子を見に行くと、絹代ちゃんは全身が真っ赤でヤケドをしており、数時間後に死亡した。

 当時、Sの夫のTは短期間の出張に出ており、処理に困ったSは押し入れの床下に絹代ちゃんの死体を隠すことにした。数日後、Tが帰ってくるとSは「絹代が家から出て帰ってこない」と嘘をつき、警察に捜査願いを提出。当然、大騒ぎとなり、Sは絹代ちゃんのカラー写真を貼り付けたチラシ10万枚を宮崎市内に配るなどした。その活動は東京のフジテレビの耳にも入り、10月19日にはフジテレビの人気ワイドショー番組『3時のあなた』にも家族総出で出演。絹代ちゃんの捜索を訴えていた。

 しかし、宮崎県警は継母であるSの証言に矛盾があることを突き、21日の朝に再度Sを取り調べたところ犯行を自供。押し入れの床下から絹代ちゃんの死体が出てきたため、Sを殺人および死体遺棄の容疑で逮捕した。

 逮捕を伝える当時の新聞には、『3時のあなた』に出演するSの姿が掲載されている。

 涙ながらに娘の行方を探していた「鬼ママ」は果たしてどのような胸中でテレビに出演していたのだろうか…?

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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