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19歳女性、1000回スクワットをし筋肉が壊死 過度な運動で死ぬことも?

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 夏は薄着になる季節。ダイエットや健康維持のために運動をしている人は少なくないだろう。疲れがピークに達しているのに走る距離を伸ばすなど、時に無理をしたくなることもあると思うが、運動が命を脅かす悲劇を招くこともあるようだ。

 中国・重慶市に住む19歳の女性が、過度な運動により命の危機にさらされたと海外ニュースサイト『Oddity Central』が7月29日に報じた。同記事によると、7月10日、女性は友人とテレビ電話でどちらの方が多くのスクワットができるか競っていたという。女性は約1000回、スクワットをしたそうだ。スクワットをした直後、女性は脚に強い痛みを感じたが、翌日には治っていたため、いつも通り仕事に出かけた。しかし、スクワットをした3日後、脚に激痛が走り、膝を曲げることもできなくなったという。さらに、尿が茶色に変色していることにも気づき、心配になった女性は病院に行った。

 病院に行くと、医師に「横紋筋融解症」と告げられたそうだ。横紋筋融解症とは、過剰な運動などによって壊死した筋肉繊維が、血液に入り込む病気。深刻化すると腎不全を引き起こし、最終的には死に至る可能性もあるという。幸いにも、女性は腎不全を引き起こすことなく順調に回復した。女性が若かったこととすぐに受診したことが、症状が深刻化しなかった要因の一つであると医師は話していたという。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「運動をやり出したら止まらなくなる気持ちは分かる」「運動が死を招くなんて怖い」「いくらなんでも1000回はやりすぎ。筋肉の負担を考えなかったのか」などの声が挙がっていた。

 海外の科学ニュースサイト『Live Science』によると、横紋筋融解症の原因には、マラソンなどの激しい運動や熱中症による体温の上昇のほか、自動車事故などの外傷が挙げられるという。オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのスポーツ医学医者・ブライアント博士によると、横紋筋融解症を発症する場合、運動後に筋肉の痛みと筋肉の疲労を感じることが多いという。さらに、同博士は予防法として、「運動中に十分な水分補給をすることで横紋筋融解症の発症を防ぐことができる」と同記事の取材に対し、アドバイスしている。

 また、『厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 横紋筋融解症』によると、横紋筋融解症は、最初は筋肉痛の症状と似ているため見過ごされることもあるが、筋肉痛のほかに「手足がしびれる」「手足に力がはいらない」「手足・肩・腰などの筋肉が痛む」「全身がだるい」「尿の色が赤褐色になる」といった症状が出てくるそうだ。このような症状が見られる場合、横紋筋融解症の可能性もあるので早めの受診が必要だと呼び掛けている。

 限界を感じているのに運動をし続けることで、身体に重大な危険をもたらすこともあるようだ。普段から運動を習慣化して身体を慣れさせたり、辛いと感じたらすぐに運動をやめるなど、運動は無理のない範囲で行うのが賢明だろう。

記事内の引用について
Doing 1,000 Squats Puts Competitive Girls in the Hospital (Oddity Central)より
https://www.odditycentral.com/news/doing-1000-squats-puts-competitive-girls-in-the-hospital.html

A Teen's Muscle Soreness Turned Out to Be This Life-Threatening Condition(Live Science)より
https://www.livescience.com/62738-teen-muscle-soreness-rhabdomyolysis.html

厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 横紋筋融解症 より
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1019-4d8.pdf

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