「スタート直後に横の馬と接触。ハミを取らずモタモタしたけど、直線で外に出したら一気に弾けてくれた。まだ心身ともに粗削りだが、完成すれば短距離で活躍できそう」と蛯名騎手。
調教から坂路800m49秒台を馬なりで叩き出すなど、目立っていた一頭。今後の成長次第では、祖母ダイナアクトレスのようにトップマイラーに上り詰める可能性を秘めている。
メジロポッターはライバル15頭を従えて絵にかいたような逃げ切りV。地方、中央を通じ、父メジロベイリーに産駒初勝利をプレゼントした。
「瞬発力に欠けるので指示通り、前に行ったけど、追ってからもしっかり伸びてくれた。ストライドが大きく、いかにも長距離向き。二千以上で真価を発揮しそう」と中館騎手。ラスト3Fを11秒4→10秒6→12秒4でまとめた二枚腰はなかなかのもの。この後は秋に備える予定だ。
【小倉】2日の芝1200m戦を快勝したカヴァリエは大物感たっぷり。道中は後方に位置。4コーナでは降着馬がでるほどゴチャついたが、そんなアクシデントをものともせず、馬場の外を豪快に駆け抜けた。
「出遅れたのはタイミングが合わなかっただけ。それにしても、すごい脚を使ってくれた。やはり、サブジェクト(2007年ラジオNIKKEI賞)の下だけあるね。距離は延びても心配ない」と岩田騎手。
ラスト3F34秒6は次位のガッチリガッチリ(2着)、ハイフィールド(35秒6)のそれを1秒0上回る驚がくの数字。兄とはタイプは異なるが重賞級の素質を秘めていることは間違いない。次走は小倉2歳S(JpnIII 小倉芝1200m 9月7日)を視野に入れている。
メイショウドンタクは好位追走から早めに先団に取り付き、抜け出した。2着馬との差は1馬身4分の1だったが、3着以下には実に1秒9の大差をつけた。
「3角手前から追い上げ、いい脚を長く使ってくれた。直線は尻尾を振るなど難しい面はあるが、内容は良かったよ」と赤木騎手。良好な馬場状態を踏まえても、この時季の2歳戦としてはタイムも上々。クラスが上がっても通用する雰囲気はもっている。
【函館】今季最後の新馬を勝ち上がったのはピサノシンボル。道悪を苦することもなく、2番手追走から余力十分に抜け出し、後続をあっさり2馬身突き放した。
「4角で前の馬を捕まえにいこうとした時に外へモタれた。あのあたりはまだ若さがある。ただ、素質はあるので、春は大きなところへ向かいたいね」と藤沢和師。
母(1996年マーメイドS)はもとより、母系には重賞ウイナーが並ぶ良血馬。クラシック候補の一頭として、今後も注目したい好素材だ。