風俗ライターがこう話す。
「それが、新宿歌舞伎町などに増殖中のソフト路線のボッタクリ店なのです。この手の店は、客引きが2〜3人の酔い客に『良い子いますよ。お一人様30分3500円ポッキリ』と誘うのが手口。以前と違うのは、客引きが紳士的なアテンドをすることなのです」
客がこれに応じて入店すると、店内では女の子が入れ代わり立ち代わりつくという。ただその際に、女性が「お飲物を頂いてもよろしい?」などとドリンクを頼みまくるのが手口なのだ。
「ほとんどが一口程度のミニグラスで、客は大した額でないと思っている。ところが、1時間か1時間半で会計を求めると、20万〜50万近くも請求されてしまうのです」(捜査関係者)
そのカラクリは、店のメニュー表にあるという。
「入口の壁や店内の薄暗がりに『ドリンク一杯8000円』『カラオケ一曲5000円』などと、料金システムが書いてあるのです。そのため、慌てた客がボッタクリと騒いでも、紳士的な黒服がニコニコ顔で『お飲物は計24杯で19万2000円、カラオケが16曲で8万円。これに30分3500円+消費税を合わせた金額です』とソフトに対応する。支払いを拒むと、『それでは無銭飲食ですので、警察に行きましょうか?』などと提案してくるのです」(前出・風俗ライター)
要は、店の奥から強面の男が現れて「払わなければ返さない」などと脅しつけた従来のボッタクリと違い、警察をチラつかせて客を追い込むというのである。
前出の捜査関係者が言う。
「この手の店はテーブルの下にもメニュー表を置いてある場合があり、事細かな明細も用意しているため摘発が厄介なんです。無銭飲食だとか裁判だとか言われて、泣く泣く客は払ってしまう。そもそも客引きは禁止行為ですからね。泣き寝入りしないためには、ついて行かないことが大切です」
年末年始は、十分な注意が必要なのかも。