—— 毎年恒例の単独ライブですが、はんにゃの活動の中ではどんな位置づけになっているんですか?
川島:それぞれバラバラで仕事することもありますが、単独ライブははんにゃとしての自分たちを再確認できる場所ですね。二人でやる新しいネタも増えますし。そういう意味では自分たちの家のような存在。特別な場所ですね。
金田:自分のやりたいフレーズとかネタを発散できる場所だと思っています。だからこそ、スベるネタなんかもあったりするんですけど(笑)楽しいは楽しいですね。毎年しんどくてやめようかなとも思うんですけど、終わるとやってよかったなって思う。15年間ずっと続けてやってきましたけど、やればやるほど新しい自分たちの何かこれまでなかった要素が見つかる気がするんです。
—— もう15年目なんですね。その間、コンビを取り巻く環境も大きく変わりましたね。
川島:芸人としては同期にオリエンタルラジオがいて、NSCの頃から彼らは売れていて、自分たちも彼らのようになりたいって、そこから始めて……。一回、日の目を見ましたけど、そこから少し下っていっているという感じですかね(笑)
金田:「爆笑レッドカーペット」で注目された頃は、CM10本やって、レギュラーも10本あったんです。危機感はありますよ。一番売れた頃が2年目。僕が21くらいだったかな。普通の人が経験できない酸いも甘いも経験できましたよ。でも、一度売れたことで名前を覚えてもらえたし、若い頃にブレイクした経験を持てたのは良かったと思っています。
—— 今後巻き返す作戦とかはあるんですか?
金田:作戦は……ないですね。それが作戦です(笑)昔の方が作り込んでそういうことも考えながらやっていましたけど、結局、意味なく終わって、逆に自然体の方がいいんじゃないかって。まあ、今年来年は(再ブレイクを)狙っていますけど。
—— ネタとしては向上しているはずですよね。キャリアを積んできたわけですから。
金田:まあ、そうじゃないといけないですよね。
川島:若い頃とお客さんが変わって、年齢層の高い人が増えたんですけど、そういう人にもウケるようになっていますからね。
—— これから、はんにゃはどうなっていくんでしょう?
金田:今までとは、もっと変わっていくと思いますよ。周りのみんなも本書いたり、小説書いたり、ニューヨーク行ったりしていますけど、僕らもそういう動きになっていくかもしれません。違ったジャンルをやりつつ、また笑いに戻って来るっていう。お笑い以外のこともやるけど、こういう単独ライブも続けていくよっていう形でやれればいいなと思っています。
—— 違うジャンルと言えば、川島さんは最近、料理YouTube「かわだしクッキング」とか。料理の方にも進出されていますね。
金田:こないだカジサックさんには、ダメだしされたみたいです。川島のあのYouTubeはスタッフさんも制作費も使っているんですけど、このまま行くと打ち切りです。
川島:打ち切りにはならないです(笑)
金田:どんなもんだろうって僕も見てみたんですけど、僕が見たやつで再生回数は3回でした。
川島:僕と嫁と金田しか見ていなかったみたいで……。
金田:7人くらい使っているスタッフも誰も見ていないってことですからね。出汁のYouTubeなのに、いよいよ食べる段階で、出汁を入れ忘れていたなんてこともあったみたいです。
川島:(笑)
—— なんでまたYouTubeを始めようと思ったんですか?
川島:芸人の中では料理系YouTuberはいなかったんです。だから僕が始めたんですけど、コメント欄は「料理のことなら料理人がやっているのを見るよ」とか、いろいろ手厳しい反響ばかりで……。でも、出汁に特化していて好きな人は結構ハマってくれたりとかしているんです。「見てますよ」と言ってくれる人も最近は増えています。「オムライス」の回とか視聴数が24万回いったんです。出汁の回よりオムライスの回の方が、はねるっていうのもあれですけど(笑)
—— コンビではこういうチャンネルを開設したりはしないんですか?
金田:しないですね。川島はYouTubeはもちろん、SNSも一通りやっているんですけど、僕はひとつもやっていないんです。めんどくさがりで……。やろうと思わない。YouTubeを始めて、その後打ち切られた芸人はまだいないみたいですから、僕はどこかで川島のYouTubeが打ち切られるのを期待しています。その第一号になってもらいたい。
川島:打ち切られたくないですよ(笑)料理が好きでやっているし、これをやることで料理のスキルもどんどん上がっていきますからね。やらないよりやったほうがいいですよ。
金田:でも、はんにゃの個別の活動としては、僕も川島も芸人以外の活動は増えていくと思います。テレビ以外にもたくさん活躍の場がある時代なんで、いろんなことに挑戦していけたらと思っています。だからこそ、本業のお笑いの僕らを見る上で、この単独ライブは貴重な機会です。単独ライブならではの僕らのネタも見れると思うんです。今しかないものを観に来て欲しいです。
川島:僕らの単独は一回きり。劇場でやらないネタもいっぱいやるんです。その一回を楽しんで欲しいです。すべるネタもあるかもしれませんが、来てよかったと思えるものになっていると思います。
公演名 「はんにゃ単独ライブ するって〜とDoかい?」
日程 8/9(金)
時間 開場19:00/開演19:30
チケット料 前売り3500円/4000円
(取材・文:名鹿祥史)