1番人気に支持されたAJCCは8着。朝日杯FS勝ちのある得意の中山で期待されたが、陣営は不向きな条件がそろってしまったという。
池江寿調教師は振り返る。「発表こそ良馬場だったけど、前日の雨で上滑りするコンディションだった。加えて、ペースが落ち着きすぎたからね。後方待機から一発を狙うスタイルなので、あれだけ流れが緩くなると末脚が爆発しなかったのも仕方ない」
中間はここに備えて、いつものように栗東近郊のグリーンウッドへ放牧に出された。時季的なものもあり、先週の時点ではいくらか体に余裕があったというが、その分、1週前追い切りは熱がこもっていた。
19日は栗東DWで6F82秒8、ラスト1F12秒3。さらに22日にも坂路で800メートル55秒5、ラスト1F13秒3と妥協のない仕上げだ。
「いつもよりビッシリやったし、これで体はきっちり絞れてくる。直前にサッとやれば十分仕上がるでしょう」
重賞4勝、強豪がそろった有馬記念も4着と、底力はここでも抜きん出たものがある。「あとは展開。淀みのない流れになってくれれば、チャンスだろう。中山にこだわってきたんだから何とか決めたい」と気合が入っていた。
【最終追いVTR】池添騎手を背に、DWで追われた。前半はゆったり入り、終い気合をつけるいつものパターン。降雨の影響でラスト1Fは13秒0とかかったが、回転の速いフットワークは依然、健在で、休みなく使われている疲れは感じられない。