「相変わらずうるさいのが、お笑いタレント。フジのスペシャルキャプテンという浜田雅功はその最たるもの。真剣勝負のスポーツの世界では、ジャマ以外の何ものでもない。日テレの明石家さんまも同様です。4年に1度の世界最高峰の競技である五輪に、なぜわざわざバラエティー色を持ち込むのか」
こう話すのは芸能評論家の肥留間正明氏。もちろんお笑い以外のタレントも同様で、TBS中居正広、日テレ櫻井翔のジャニーズ組、フジに起用された若手女優、相武紗季もバッサリ。
「『なんで、そこにいるの?』という感じ。選手の裏話を語れるスポーツジャーナリストなど、もっと適した人は大勢いるはず。特に相武は“相づち紗季”といわれるくらい、単なるお飾り。どうせお飾りならチアガールの格好するくらい徹すればいい」
ただ、お笑いタレントには、少し同情的な見方もある。
「お笑いの場合、日本人選手が勝った時はいいが、負けたときに笑いを取りにいけないのがキツイ。野球の日韓戦後の浜ちゃんはかわいそうだった」(テレビ誌編集者)
フジの小倉智昭もブーイングを浴びている。
「選手との親しさを強調する自慢話が鼻につく。『選手と約束した』とか『柔道着をもらうことになっている』とか個人的な話をちらつかせるのには辟易(へきえき)する。選手より自分が中心になっている」(芸能ライター)
熱血ぶりで知られるテレビ朝日の松岡修造はどうか。
「元プロテニス選手として実績はあるのだから、応援ではなく、もう少し冷静に選手の気持ちを語ってほしい」(肥留間氏)との意見がある一方で、アイドル評論家の堀越日出夫氏は絶賛する。
「暑苦しいと言われがちですが、日本が負けたときの表情の深刻なこと。あれだけ国を愛している人はいない。国威発揚には最も適した人物ですよ」
日テレに抜てきされ、注目を浴びたビーチバレー選手の浅尾美和の評判も気になるところ。
「意外とすんなり溶け込んでいました。もっと硬いしゃべりだと思っていました。将来のタレント化を予感させますね」(テレビ局関係者)と評価は悪くない。
辛口の肥留間氏が評価するのはテレビ東京の草野仁。
「やはりベテラン。控えめでうまい。重みがある」
同じNHK出身の日テレ堀尾正明については、「さんま、櫻井が周りにいるため、うまく生かされていない。お気の毒といったところ」。
結局、五輪中継はNHKがベストとなりそうだが、「中継はいいが、FAXの紹介など、競技と競技の間のつなぎが暗い」(前出・堀越氏)との指摘もある。
ともかく各局、総力をあげて中継する北京五輪。最後まで楽しませていただきたい。