歴代アシスタントを務めた飯島直子、辺見えみり、山田まりあ、細川ふみえ、佐藤藍子、蓮舫(参議院議員)は、その後、売れっ子タレントに。たけし軍団の上下関係を超越したコーナー『THEガンバルマン』では、骨折、脱きゅう、生傷、打ち身が当たり前。浅草キッド・水道橋博士は、このときに負った椎間板ヘルニアに今なお悩まされている。相方の玉袋筋太郎は、スキー場の谷底に突き落とされたこともある。
そんな“ガンバルマン”と肩を並べる人気コーナーが、『熱湯コマーシャル』だ。無名タレントなどがPRするために、カーテンが1枚だけ巻かれた簡易的な着替えボックスに入って、ナマ着替え。風呂底に尻が接着できていた分数だけ、プロモーションできる。ここが、お宝映像の宝庫なのだ。
デビュー直後、犠牲になったのは優香。コーナー司会のガダルカナル・タカが、「おっぱいの洗い方、実践してよ」と催促すれば、胸に手を当てて「こう?」とジェスチャー。「パンツの音を聞かせてよ」と言われれば、尻のひもをパチンッ。その後は、丸い回転台に上がって、「レッツ、しだるま!」(「丸出し」を逆さ読みした意味)のかけ声とともに、360度回転されると、「恥ずかし」と赤面。ラストは、熱湯風呂。最初は、風呂の両フチに両手を置いて踏んばると、カメラは胸の谷間をアップに。やがて、下半身へ移動すると、うっすら形状が映った。
リアルなアクシデントに見舞われたのは、故・飯島愛。“Tバックの女王”の異名に恥じない露出度満点の衣装で登場して、脱衣ボックスで着替えていると、「残り17秒」にもかかわらず、カーテンが落下! ビキニに着替え終わっていたが、「キャ〜ッ!」と悲鳴をあげた。
サッカー選手時代だった中田英寿の本のPRをしにきたキャンペーンガールの際にも、同じくカーテンが落ちた。そのときは手ブラ状態で、バスタオルを巻いたまま、熱湯風呂にドボン。バスタオルがめくれて、乳輪が半分映った。
「このたび、写真集を出しました!」と登場したのは、グラビアタレント時代の釈由美子。このときはなぜか、“素早くその場で ブラジャーを抜き取りなさい”の看板が掲げられた。当然ためらったが、売れていないタレントが「NO」と言えるはずはなく、ニットの袖からブラひもをはずしてみせた。衣服の上からは、胸ポチがはっきりと映り、そのまま熱湯風呂にダイブ。その形状は、よりはっきり浮かびあがることとなった。
まだ日本テレビの社員だった籔本雅子も、エロに恥ずることなくチャレンジ。ルーレットで熱湯風呂が当たってしまい、ハミ乳寸前の極小ビキニにナマ着替え。風呂のなかでは、「あっつ、あつつ、きゃ〜」と、それまでのインテリイメージを覆すような痴態をさらした。株を上げた籔本と反して、嫌われ女子アナの対象となったのは、同じく社員時代の大神いずみ。「私は無理ですぅ〜」という主張を曲げず、服のまま熱湯へ。これには抗議のファクスと電話が殺到した。
生唾ごっくんのシーンが好評を博し、『熱湯コマーシャル』は瞬間最高視聴率20%を超えることも珍しくなくなった。ソープランドの定番である“黄金のスケベ椅子”が置かれているというシチュエーションも、ウケた。その椅子を指して、「なんで穴が開いてるの?」という名言を残したのは、アシスタントの細川。そんなウブな部分にたけしはホレた…のか!?
飯島直子はヒモなしのワンピースのハイレグを、辺見は超ハイレグを披露。500回記念では、たけしも海パン一丁になっている。また、まだ中学生だった香取慎吾も、売れないSMAPの名を少しでも広げようと、熱湯風呂に挑戦している。「産めないのか」のヤジ騒動で一躍時の人となった塩村文夏・東京都議会議員も、グラビアタレントだった時代に、ビキニで熱湯に入っている。いっぽう、手袋をはめた森口博子は、松村邦洋の股間を2度もさわらされるなど、規制がゼロだったバラエティ。日曜昼に不適切なシーンをさく裂させまくり、それなりに戦っていたのかもしれない。
(伊藤雅奈子=毎週木曜日に掲載)