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突然起こる「パニック障害」の対応策 長嶋一茂さん、大場久美子さんも見事に克服!(1)

 パニック障害と聞いて、すぐにその病気がどんなものかわかるだろうか。まだ知名度は低い病気だが、日本人の場合、一生で100人のうち数人がかかるといわれているから、比較的頻度の高い病気といえる。もともとは不安神経症として取り扱われていたが、'92年に世界保健機構(WHO)によって独立した病名として登録されて以来、わが国の精神医学界でも注目されるようになった。

 ところで、以前、タレントの長嶋一茂さんや女優の大場久美子さんがパニック障害であったことをテレビ番組や著書、ブログで公表して話題になったことがある。ご記憶の読者も多いのではなかろうか。
 長嶋さんは、ヤクルトスワローズから“ミスタープロ野球”であり、実父でもある長嶋茂雄氏が監督を務める読売ジャイアンツに移籍した。以降、優勝に貢献するなど活躍したが、二軍落ちが決定的となった頃から体に変調をきたし始める。知人のマンションの屋上で花火大会を見物中、地震かと思うほど地面が大きく揺れるような強いめまいに襲われたり、ある時には、突然過呼吸が起き、救急車で病院に担ぎ込まれたこともあるという。
 彼がちょうど30歳を迎えた年、現役を引退する。他球団から誘いの話もあったというが、現役続行を断念した裏にはこの病気の存在がうかがえる。
 一方、大場さんの場合、母の葬儀を無事終えた後に、最初の発作が起きる。リビングにいた時、突如、激しい動悸と極度の息苦しさが彼女を襲った。「水を張ったバケツに顔を押し付けられたような息苦しさ」だったという。
 その日を境に、時、場所を選ばず、発作が繰り返し起きるようになった。

 パニック障害とは、このように何の前兆もなく、激しい動悸、胸痛、ひどいめまい、呼吸困難、多量の発汗、吐き気などの発作が起こる病気。いったんそうしたパニック発作が起きると、以後、何度も発作を繰り返す傾向がある。とくに、20〜30歳代で発症することが多いといわれる。
 この病気にかかった人の問題点は、自分に起きている症状がパニック障害という病気に由来するものと気付かないことだ。激しい動悸に襲われることから、最初に心臓病を疑い、循環器科を受診する人が多い。

 横浜市にある精神科・神経科『文庫こころのクリニック』院長で、精神保健指定医の関口宏さんは、パニック障害発症時の注意点をこう話す。
 「この病気は、早期に精神科や心療内科を受診していただくのが一番です。激しい動悸や息切れを起こしたから、これは心臓病ではないかとか、呼吸困難だから過呼吸症候群ではないかと判断して、適切な治療を受けないまま、徐々に症状を悪化させていくケースがよく見られますので、それは避けたいところです。どんな病気でもそうですが、長期化すると非常に厄介なことになります」

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